踏み出した一歩は私の人生を広げてくれている!海外看護有給インターン留学

お名前坂井 美穂 さん留学期間2016年9月から2018年9月(予定)
滞在都市シドニー/オーストラリアインターン先ナーシングホーム

もともと「ハワイが大好き!」ということでハワイ留学と迷ったものの、留学の目的や内容の充実度からオーストラリアの海外看護有給インターン留学を選択したという美穂さん。2016年9月に踏み出した留学が早くも残り半年を切る2018年3月、これまでの1年半を振り返っていただきました。たくさんの出会いとさまざまな経験は美穂さんの今後の選択肢をグッと広げてくれたようです。

1 もともとハワイ…でも、留学×看護で探したら「ワールドアベニュー」が一番に(笑)

↑ホームステイ先に送った最後の手紙

留学したいと思ったきっかけは、「海外旅行」と「仕事」でした。
もともと海外、特にハワイが大好きで、よく旅行に行っていました。留学先も、もともと、「ハワイがいい」と思っていたほどです。

「英語でもっと話せたら、きっともっと楽しいのに…」
旅行で大好きなハワイを訪れるたび、そんな風に思うことが増えていきました。
また、海外…… というよりはハワイで、看護師として働けたらいいな……と、そんな思いも抱いていました。

そんなとき、仕事でも、外国人患者さんと接する機会がふえてきました。
私が留学前、最後に勤めていた内科クリニックは、海外渡航時の予防接種 ワクチンなどを取り扱っていたこともあり、外国人の対応をする機会もより多かったように思います。
外国人患者さんの対応をする際、やはり英語ができないことで、患者さんを不安にさせてしまいます。
対応するたびに、「今のままじゃだめだ…… やはり英語は話せないと…… 」と英語力向上や留学に対する思いは強くなっていきました。

英語への思いと海外でも看護を…という思いが重なり、留学を考え始めた当初から俗にいう「普通」の留学ではなく、「看護留学」を探していました。「看護」と「留学」、この2つのキーワードで検索すると、まずはワールドアベニューが出てきました。翌々調べてみると、海外で正看護師ではないものの、看護助手として有給で働きながら英語力を伸ばすことができる留学プランがあると書いてありました。

海外看護有給インターン留学は、英語力向上と海外での看護経験と、私の目標、目的にとてもフィットした留学でした。1点、心に引っかかったのは、留学先が、残念ながら憧れていたアメリカ、ハワイではなく、オーストラリアだったという点です。ただ、いろいろと調べるうちに、アメリカで正看護師として働くことはもちろん、たとえアルバイトだったとしても留学生が働くのはとても制限が厳しく、さらに看護師として病院や施設で働くには、非常に高い英語力と、アメリカで働くことのできる「ビザ」を取得しなければならないということを知りました。

「一足飛びでアメリカに行くのはいろいろ難しいな」

そんな風に感じ、まずはオーストラリアで英語力を伸ばしながら、海外の医療や看護の現場を見てみよう、経験してみようと思い、ワールドアベニューの海外看護有給インターン留学に参加することを決めました。

もちろん、決断するうえで、何も障害がなかったわけではありません。
職場は転職したばかりでしたし、ハワイ旅行が大好きだった私は、貯金もしなければなりませんでした。
家族は私の意思を尊重してくれてはいるものの、1人暮らししたことのない私をとても心配していましたし、母は私の長期不在をとてもさみしがりました。

ただ、海外看護有給インターン留学はオーストラリアのワーキングホリデー制度を利用した留学プランだったため、いくつになっても参加できるものではなく、年齢制限がありました。
オーストラリアのワーキングホリデー制度は、一定条件を満たすことで最長2年滞在することができるのですが、その制度を利用するためには、渡航するタイミングで最大でも29歳、または30歳になったばかりのタイミングまでに渡航する必要がありました。

時間がない……

そんな焦りもありました。
理由は、私自身の英語力です。
自分の英語力を考えると、たった1年で、オーストラリアにせよ、アメリカにせよ、正看護師として働けるレベル、自分が納得できるレベルの英語力を習得できるなんて、到底想像ができませんでした。

絶対に2年いかないと無理だ……

そう思うと、出発までに、もはや時間がなく、転職したばかりとか、お金がないとか、言っていられない、どうしよう!?!?!という状態でした(笑)。

ただ、性格的に、思い立ったらやりきらないと気が済まないというところがあるからか、気が付けば一つひとつ目の前の障害をクリアし、オーストラリアに無事飛び立つことができました。

2 いよいよ留学スタート!日本での勉強方法との違いにびっくり!

↑語学学校の先生たちと一緒に!

海外看護有給インターン留学の流れは、以下の通りです。

① 語学研修

JET English Collegeという語学学校で英語力(特にスピーキング力、リスニング力)を集中的に伸ばす。

② Certificate 3

オーストラリアで正看護師として働くために必要な資格=Certificateを取得する。

③ 英語能力アセスメント

働く上で必要な中級レベルの英語力が備わっているかどうかを確認し、問題なければ仕事を紹介してもらえる。

④ アシスタントナース(看護助手)として働き出す

ただ、私の場合、先述した通り、セカンドワーキングホリデービザを取得し、2年間滞在したいという思いがあったため、上記の② Certificate修了後、セカンドワーキングホリデービザ取得の条件を満たすため、ファームにいきました。

それぞれのどうだったのか?をお話していきたいと思います。

語学研修‐JET English College

JET English Collegeではカランメソッドという特殊な英語学習方法を導入している語学学校でした。
とにかく聞いて、とにかく喋る!シンプルにいうとこれに尽きるのですが、読んで、書いて、覚えてという勉強形式が基本だった日本の英語の授業とあまりに違う授業形式に、最初は本当に驚きました。

最初は10人前後のクラスで、普通の語学学校と比較すれば少ないのですが、「もっともっと喋りたい」と思うと、人数はやや多めに感じていました。ただ、もう少し積極的に喋れる環境がほしい!と思い、先生に相談。スピーキングテストを再度受けさせてもらい、クラスを上げてもらうことに成功しました。積極性って大切です!!

上がったクラスでは1クラス3人のクラスで勉強することができ、結果、かなりの頻度とスピードで話すことになりました。

常に正しい文法や発音を意識して、ひたすら喋る

この、カランメソッドのおかげで、今もまだまだではありますが、苦手だった ‘L’ や ‘R’ ‘TH’ の発音も含め、失敗を恐れることなく「喋る」ことに自信を持てるようになったと感じています。

Certificate 3 – アシスタントナースとして働くために必要な資格

海外看護有給インターン留学のCertificateは、通常約半年間かけて勉強するコースを、必要最低限の内容にまとめ6~8週間で受講するコースです。

リフターと呼ばれ、患者さんを移乗させる際に利用する機器の使い方など、新しい学びもありましたが、Certificateの内容自体は、看護学生時代に学んだことであったり、臨床経験のなかで知っていることであったりと、決して難しい内容ではありませんでした。ただ、当たり前ですが、すべて英語で且つ、インテンシブなコースなので、課題が多く、勉強自体は大変でした。困ったときやしんどいときは、共に参加していた看護留学の同期たちと、切磋琢磨しつつ、わからないことは協力して解決しながら、一つひとつこなしていきました。

実習は病院とナーシングホームで行いました。
どちらがいい、悪いということではないのですが、日本の実習とオーストラリアの実習と比較した際、オーストラリアでの実習の方が実践的だったように思います。日本で実習をしていたときは、毎日まいにち課題が多く、その課題量は、もはや夜眠れなくなるほどでした。一方でオーストラリアでは、座学と実技が完全に分かれていて、実習では、実技の部分に集中します。結果、日本での実習と比較し、患者さんや他の医療従事者の方と関わる機会もとても多く持つことができ、且つ、患者さんとの英語でのコミュニケーションを学ぶ非常によい機会になったと感じています。また、他のスタッフも皆さんとても優しく親切で、「楽しかった」という印象が強いです。

ファーム‐セカンドワーキングホリデービザ取得


ファームについては、残念ながら、あまり参考にならないかもしれませんが、私は、南オーストラリア州の州都アデレードの近くでファームをしました。
ファーム探しにやや苦戦していた私は、知人を頼ることにしました。
それが大正解!とてもラッキーなことに、オーストラリアの大手化粧品会社の社長をやっていらっしゃる知人が、その方が経営する化粧品の原料となるバラやハーブを作る農場での仕事を紹介してくださったのです。

その農場で働く方は基本的にオーストラリア人で、2人だけフィリピン出身の方がいらっしゃいましたが、毎日英語環境の中で働くことができました。
英語の基礎をきちんと作ったあとの、この、ファームでの経験は、私の英語力を飛躍的に向上させてくれた大きな経験になりました。ネイティブの喋るスピード(速い)や、さまざまなバックグラウンドを持つオーストラリアだからこそのさまざまなアクセントに毎日ふれながら生活しました。

結果、これが英語脳か!?と感じるようなところまで成長できたように思います。

もちろん、楽しいことばかりではありません。
もともと、長年運動をしていたので、体力には自信がありました。
しかし炎天下、逆に凍えるような朝露の中での草むしりや、重――――いハーブの持ち運びなど本当に大変でした。
ファームで働いた時期が冬だったので、ほぼ毎朝車の霜を取るのも初めての経験で大変でした。笑

出発してからちょうど10~11ヵ月のタイミングで語学研修、Certificate、ファームを終え、2017年8月、シドニーに戻ってきました。

シドニーに戻ると英語能力アセスメントを受け、合格。
その後、アシスタントナースの仕事を紹介していただきました。

仕事内容はナーシングホームでのアシスタントナースなので、シャワー介助、食事介助、トイレ介助、ベッドメイキングなど、生活介助・看護が中心です。時給は平日の日中が27ドル(2,500円程度)、日曜・祝日に関しては40ドル(3,600円程度)。ほぼ毎日、お仕事いただいているので、生活にもだいぶ余裕がでてきました。

写真は、友達とSurfcampやColor festival、Mardi grasに参加したときや、日本の友達や外国人の友達とホームパーティーを開いたりお出かけしたり、ドライブしてAirbnbに泊まったときのものです。日本に彼と一時帰国(旅行?)し、姪っ子と遊んだりもしました!

3 オーストラリアでの仕事を通じて嬉しかったこと、辛かったこと


次に、オーストラリアでアシスタントナースとして働いているなかで感じた日本とオーストラリアとの違いや、嬉しかったこと、辛かったことなどお話していきたいと思います。

オーストラリアで働いていて感じた日本とオーストラリアとの働き方の違いは、「誰を最優先にして働くのか?」ということです。日本はご存知の通り、患者第一主義だと思います。たとえ自分の体調が悪くても、腰がいたくても、患者さんを第一に、自分たちのことは第二、第三にする感覚です。対してオーストラリアは、働き手が第一です。極端な話、患者さんがやや横柄な態度をとったりすると、「そんな態度なら手伝わないよ!」なんていうネイティブのスタッフもいたりします(笑)。患者さんもわかっていて「●●するから手伝ってください」という感覚。バリバリ日本人ナースの私にとってはとても新鮮な感覚でした。

そんなオーストラリアで看護助手として働いていて、嬉しかったことは、やはり自分という存在を認めてもらえた瞬間です。毎回働きにいく施設が異なるなか、何度か働きにいっているうちに、スタッフさんや患者さんが私の顔と名前を覚えてくれたり、一生懸命覚えようとしてくれたりしたときは、本当に嬉しい気持ちになります。

また、「日本人看護師=技術の質が高い」という共通理解があるのか、日本人であることを伝えるだけで、とても喜んでくれます。今まで働いてきてくれた過去の日本人ナースが、築いてきてくださったものをひしひしと感じる瞬間です。英語はまだまだで、ときおりコミュニケーションも躓くことがあるなかで、名前を覚えてもらったり、自分のケアを喜んでくれたりする姿をみると、とても、「もっとがんばらなきゃ!」という気持ちになります。

辛かったことは、患者さんの身体が大きく、体力面がしんどいこと…… くらいですね(笑)。
というのは半分本当で半分冗談です。実際に辛いのは、やはり「ギャップ」です。
日本では正看護師なのにも関わらず、オーストラリアではアシスタントナースなので、できることできないことのギャップにはやはり葛藤を覚えることがあります。同時に言葉の壁もやはり辛いところです。看護師資格もあり、経験もあるので、仕事を通じてわかることはたくさんあるにも関わらず、言葉の壁に阻まれ思うように伝えたいことを伝えることのできないもどかしさは、本当にしんどいです。
ただ、だからこそ、オーストラリアで正看護師資格を取得できるレベルを目標に英語力を伸ばしていきたいと考えています。

4 今後の目標


最初は、アメリカに行きたいと考えていたものの、オーストラリアにきて、オーストラリアという多文化主義な国での生活を今はとても気に入っています。皆、違うからこそ、お互いを一生懸命理解しようとするし、留学生であっても、居心地はとてもよいです。

今はオーストラリアで出会ったフィリピン出身の彼と共にシェアハウスで生活しています。

彼は、オーストラリアの正看護師の資格をもち、永住権も持っています。もともとインターナショナルだからこそ、互いの辛さや悔しさを共有できるし、でも、頑張るべきはきちんと互いに指摘し合えてよい関係が築けていると感じます。

悩んでいる方がいるのであれば、ぜひ、勇気を出して一歩踏み出してみていただきたいと思います。
オーストラリアでの生活は日本での生活と比べると不便もあります。
しかし、広大なオーストラリアでの生活は日本での生活では感じることのなかった豊かさと、さまざまな人との出会いに溢れています。日本では見れない世界、出会えない人々、そして気が付くことのなかった日本という国のすばらしさ、または改善すべき点、また自分自身の新しい一面を見ることができます。

今の目標は、英語力を自分の納得できるレベルまでしっかりと伸ばすこと。
できればオーストラリアで正看護師資格取得も視野にいれたいと考えています。

そして、広がった自分の可能性を握りしめて、イギリスやアメリカなど、私にとって少し身近になった「世界」を見に行きたいと考えています。