オーストラリア正看護師資格取得留学
【2026年最新】
専門卒・短大卒からオーストラリアの正看護師になる方法!
大学編入ルート・費用・永住権を徹底解説

連日のサービス残業や過酷なシフトに追われる毎日から抜け出したい」
「看護師としての専門性を正当に評価され、自分らしく働ける環境で働きたい

そんな思いから海外でのキャリアチェンジを考える専門学校・短大卒の看護師にとって、オーストラリアは有力な選択肢の一つです。

オーストラリアの正看護師(RN)は平均年収が約900万〜950万円以上と高水準で、日勤中心でも高収入を目指せるほか、土日・祝日や夜勤手当も充実しています。また、原則として残業が少なく、年間4〜6週間程度の有給休暇が付与されるなど、ワークライフバランスを重視した働き方が浸透しています。さらに、一部の州では看護師1人あたりの担当患者数(Nurse / midwife to patient ratios)が定められており、一人ひとりの患者さんと向き合いやすい環境が整っています。

一方で、日本の専門学校や短大を卒業して看護師として働いている方の中には、
大卒じゃないとオーストラリアの正看護師にはなれないのでは?」
「ゼロから大学へ通い直すのは、時間も費用もかかりすぎる…
と、不安を感じて一歩を踏み出せずにいる方も少なくありません。

【結論】専門卒・短大卒だからこそ「大学編入」という最短かつ王道ルートがある

実は、日本の専門学校・短大で看護を学び、正看護師資格を取得している方は、大学編入(Credit Transfer)という制度を利用できる可能性があります。
日本で修得した単位が認められれば、一部の科目が免除され、2年程度でオーストラリアの正看護師資格と学士号(Bachelor)を取得できるケースもあります。ゼロから大学に通う必要がないため、時間・費用の両面で大きなメリットがあります。

本記事では、2026年最新の制度や留学事情をもとに、専門卒・短大卒からオーストラリアの正看護師を目指す最短ルートを詳しく解説します。大学編入の仕組みや失敗しない大学選びのポイント、実際に夢を叶えた先輩ナースの体験談まで、わかりやすくご紹介します。

参照:
seek Registered Nurse resume templates
Leave|Queensland Health Careers
Nurse/midwife to patient ratios

この記事の監修者・提供元情報

留学コンサルタント 染野

業界歴15年・累計3,000名以上の看護留学を支援してきた専門コンサルタントが、最新の制度と実績に基づき本記事を執筆・監修しています。

保有資格:
・豪政府公認留学カウンセラーPIER認定カウンセラー(J369)
・小学校英語指導者資格(J-SHINE)

留学コンサルタントの染野ってどんな人? →

1. なぜ専門卒・短大卒はオーストラリアの大学編入が必要なのか?


日本の正看護師免許を持っていても、専門学校や短期大学を卒業した方の場合、そのままオーストラリアの正看護師(RN)として登録することはできません。これは、オーストラリアの看護師登録制度において、学歴要件が定められているためです。

オーストラリアの正看護師(RN)は「学士号」が基本要件

オーストラリアで正看護師(Registered Nurse)として登録・就労するためには、Ahpra(オーストラリア医療従事者規制庁)およびNMBA(オーストラリア看護助産学委員会)が定める登録基準を満たす必要があります。
その基準のなかで最も重要なのが、看護学の学士号(Bachelor’s Degree)相当の学歴です。 そのため、日本の専門学校・短期大学卒業(Diploma相当)の場合は、オーストラリアの大学看護学部へ編入し、学士号を取得したうえで正看護師登録を目指すルートが一般的となります。

4年制大学卒業者との違いは?

日本の4年制看護大学を卒業している場合は、すでに学士号を取得しているため、条件を満たせばOBA(Outcomes-Based Assessment)という試験ルートを利用して登録を目指すことができます。

これを聞くと、「試験だけで登録を目指せる大卒看護師と比べて、専門卒・短大卒は遠回りなのでは?」と思われるかもしれません。

しかし、実際には大学編入ルートにしかない非常に大きなメリットが存在します。

海外大学卒(Bachelor)の学位を取得できる
・現地医療で必須となる「実践的な医療英語」や「多文化看護」をじっくり学べる
・オーストラリアの学生や世界各国からの留学生とのネットワークを築ける

さらに、大学編入ルート(2年以上の就学)であれば、卒業後に「卒業生ビザ(Subclass 485)」を取得して現地で正看護師として働きながら実務経験を積むことができます。

オーストラリア国内での就学歴や地方エリアの大学での就学は、将来的な永住権申請のポイントテストでも有利に働くケースが多くあります。そのため、単に資格を取るだけでなく、「現地で長く働き、キャリアや永住権を目指したい」という方にとって、大学編入ルートは非常に戦略的で魅力的な選択肢といえます。

【参考元・公的機関】
Ahpra(Australian Health Practitioner Regulation Agency)
オーストラリアで医療・保健従事者を包括的に管理する中央政府機関。
NMBA(Nursing and Midwifery Board of Australia)
オーストラリアの看護師・助産師の登録、基準作成、資格審査を行う公的な規制機関。

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2. 専門卒・短大卒向け:オーストラリア正看護師への最短ルートと流れ


オーストラリアの大学(看護学部)は本来3年制です。日本の専門学校や短大を卒業された方の場合、日本で修得した単位を移行(Credit Transfer)することで、就学期間を短縮して進学するルートを目指すことになります。

ただし、近年のオーストラリア看護協会(NMBA)による審査基準の厳格化に伴い、大学側の単位免除条件は年々厳しくなっています。以前のように1年や1.5年といった短期間(2年未満)で卒業できるルートは多くなく、単位認定が認められた場合でも、卒業までに最低でも2年以上かかるのが現在のリアルな基準です。

※掲載している費用は学費の総額の目安です。実際の学費は教育機関やコース内容によって異なるため、参考価格としてご覧ください。

ここからは、語学学校から就職までのステップを具体的に見ていきましょう。

【STEP 1】英語力の準備(IELTS 7.0 / PTE 63相当)

オーストラリアで正看護師を目指すうえで、多くの方が最初に直面するのが「英語力」の壁です。専門知識や看護技術以上に、まずは大学入学に必要な英語力を身につけることが最初のステップとなります。
オーストラリアの大学(看護学部)へ進学および最終的な正看護師登録には、非常に高い英語力が求められます。
ここで日本の専門・短大卒の看護師が必ず把握しておくべき重要なルールが、「看護学部(Bachelor of Nursing)は、ダイレクトエントリー(語学学校のコース修了による英語試験免除)の対象外である」という点です。
他の学部とは異なり、看護学部では入学の時点でIELTS 7.0以上(各バンド6.5〜7.0以上)やPTE 63以上などの公式英語スコアの提出が厳格に求められます。
この必要な英語スコアを取得するための方法として、大きく分けて次の3つがあります。ご自身の予算や学習スタイルに合わせて最適なルートを選びましょう。

選択肢A:オーストラリアでの語学留学

オーストラリアへ渡航し、語学学校でIELTSやPTEの試験対策コースを受講する王道のルートです。

メリット
環境に早く適応できる:大学入学前にオーストラリアの生活環境や現地独特の英語(アクセントやスピード)に耳を慣らすことができる
手続きがスムーズ:大学付属校や提携校を選べば、「条件付き合格通知(Conditional Offer)」の取得や学生ビザの一括申請(パッケージビザ)ができる場合もあり、渡航・進学までの手続きを円滑に進めやすい

デメリット
必要が高くなりがち:授業料に加え、現地の滞在費・生活費は高めのたため、スコア達成までに時間がかかると想定以上に費用が膨らむリスクがある

💡プロからの2つのアドバイス

① 学校選びに伴う重要なポイント
語学学校を選ぶ際は、PTEやIELTS対策コースの実績が豊富で、大学進学を目指す留学生が多い学校を選ぶことが重要です。
② 日本でできる限り英語力を伸ばしておく
オーストラリアは学生ビザでもアルバイトが可能な国です。渡航前にできる限り英語力を身につけておくことをおすすめします。
英語力が高い状態で渡航できれば、現地で語学学校に通う期間を短縮できる可能性があり、その分、学費や生活費を抑えられます。また、大学生活にもスムーズに適応しやすく、早い段階でアルバイトを始められる可能性も高まります。
オーストラリアは世界的に見ても給与水準が高く、学生ビザでも条件を満たせばアルバイトが可能です。週3〜4日程度の勤務でも生活費の一部を補えるケースが多いため、渡航前の英語学習は費用面・学業面の両方で大きなメリットがあります。

選択肢B:フィリピン×オーストラリアの2カ国留学

オーストラリアに渡航する前に、フィリピン(セブ島など)の語学学校で数ヶ月間集中的に英語を学び、必要なスコアを取得してから大学に進学するルートです。

メリット
圧倒的なコストパフォーマンス:滞在費に食事が含まれる学校が多く、オーストラリアよりも留学費用を大幅に抑えられる
圧倒的な学習量:マンツーマンレッスンを中心とした授業が多く、短期間で集中的にスコアを伸ばしやすい
計画の立てやすさ:渡航前に留学費用の総額を把握しやすく、資金計画を立てやすい

デメリット
アルバイト不可:フィリピン滞在中はアルバイトなど就労ができない
大学進学後の負担が大きい:オーストラリアへの移動、大学への入学、現地での新生活がすべて同時にスタートするため、環境に適応するまでは心身ともに負担が大きくなる時期がある

選択肢C:オーストラリアでの有給海外看護インターンシップ

ワールドアベニューが提供する、ワーキングホリデービザを活用した年間300名以上もの看護師が参加するプログラムです。
渡航前の英語研修からスタートし、現地到着後にアシスタントナース(AIN)の資格を取得。仕事紹介サポートを受け、介護施設や病院などで実際に働き、実用的な医療英語を身につけていきます。

メリット:
大学進学前に現地医療を経験できる: 現地でアシスタントナースとして働き、オーストラリア医療のリアルな現場を体感したうえで「本当に正看護師を目指して大学へ進学するかどうか」をじっくり見極めることができる
働きながら進学資金を準備できる: オーストラリアは給料水準が高く、アシスタントナースの平均月収は約45万円前後と高額です。渡航後にしっかり働いて貯金ができるほか、大学進学後もAINとして高い時給で働きながら生活費を賄うことが可能
就職につながる人脈を築ける可能性: 語学力を伸ばしながら現地の医療現場で働くことで、将来的な正看護師としての就職も見据えたコネクション(人脈)作り、ひいては卒業後の就職活動にも役立つ可能性がある

デメリット:
アカデミックな英語力の対策は別途必要: 現場での実践的なコミュニケーション能力は飛躍的に伸びる反面、大学入学に必要なIELTSやPTEといった試験用(アカデミック)の英語スコアは別途努力して伸ばす必要がある
ワーキングホリデービザの年齢制限がある: 日本国籍の場合は原則30歳まで(渡航時に31歳はOK)にワーキングホリデービザを申請する必要がある
※当プログラムは臨床経験1年以上をお持ちの日本(または韓国国籍)の看護師の方が対象です。

【STEP 2】大学(看護学部)への編入(2年間〜)

日本の専門学校や短期大学で履修した科目、およびこれまでの学習実績をオーストラリアの大学へ提出し、単位認定の審査を受けます。

オーストラリアの教育・研修機関には「RPL(Recognition of Prior Learning:既存学習の認定)」と呼ばれる制度があり、過去の学習実績や取得資格に基づいて、新しいコースの一部について単位認定や科目の履修免除を受けることができます。

日本の看護学校で学んだカリキュラムについてRPLを申請し、単位移行(Credit Transfer)を行うことで、本来3年かかる大学課程を短縮して進学します。

就学期間: RPLや単位審査により、例えば1年次(全8科目など)の単位が認められた場合、就学期間は2年間となり、重複する科目を履修することなく効率的に学習を進めることができます。
実践的な学び: 大学では講義や課題に加え、現地の医療機関での豊富な臨床実習(Placement)を通して、オーストラリアの看護手技や医療システムを実践的に学びます。

💡【注意】単位認定と就学期間における重要チェックポイント

✅ 「2年未満」の短縮は原則難しい

オーストラリア看護協会(NMBA)による審査基準の厳格化なども伴い、大学側の単位免除条件は年々厳しくなっています。計画を立てる際は「最低2年以上の通学」を前提としましょう。

✅ 卒業生ビザの申請条件(2年以上の就学)との合致

オーストラリアで卒業後に正看護師として働くための「卒業生ビザ(Subclass 485)」を申請するには、「オーストラリア国内の教育機関で2年以上のコースを修了すること」が必須条件です。そのため、2年間大学に通うことは、現地で働く権利を得るうえで結果的に最も安全で確実な選択となります。

✅ 単位認定の「経過年数年ルール」

単位認定には「卒業後・臨床経験の経過年数」が影響する場合があります。
日本の看護学校を卒業してから、または臨床現場を離れてから一定期間(目安として5〜10年以上) が経過している場合、大学によっては「知識や技術が現在の教育内容と異なる」と判断され、過去の単位が認定されないケースがあります

その場合は、編入ではなく3年間の通常入学 となったり、一部科目のみの単位認定となったりすることがあります。
単位が認められず3年間の通常入学となる場合は、実質的に未経験者と同じルートでオーストラリアの正看護師資格取得を目指すことになります。

なお、何単位が認定されるかは、大学へ正式に書類を提出して行う事前査定(Credit Assessment)を受けるまで確定しません。 また、大学ごとの基準やカリキュラムの変更によって結果が変わることもあります。

そのため、オーストラリアで正看護師資格の取得を検討し始めたら、できるだけ早い段階で単位査定を依頼し、ご自身の編入年次や修業期間を確認 しておくことをおすすめします。

「私の場合、編入できるのかな?」とご不安な方は、一度、ワールドアベニューの無料留学カウンセリングにて、ご相談ください。

【STEP 3】看護協会(Ahpra/NMBA)への正看護師登録

1. 登録申請のタイミング

卒業式や大学からの修了証明書の発行を待つ必要はありません。Ahpraでは、コース修了予定の約3ヶ月前からオンラインで登録申請を開始できるため 、できるだけ早く就職するためにも、早期の申請がおすすめです。
コース終了後に大学側からAhpraへ直接、卒業時の成績および在籍情報という証明データがシステム経由で送られた段階で、最終審査が行われます。あらかじめ身分証の確認など手続きを済ませておくことで、各種手続きをスムーズに進めることができ、登録完了までの期間を短縮しやすくなります。
参照: NMBA Graduate Applications FAQs

2. 「英語力証明」は登録時にも必要

大学入学時にIELTSやPTEなどの英語スコアを提出していても、正看護師登録の際にはNMBAが定める有効期限内(原則過去2年以内)の英語スコアを改めて提出する必要があります。
​​そのため、大学在学中に取得したスコアの有効期限が切れてしまう場合は、卒業前に再受験しておくことが重要です。
なお、NMBAには英語試験が免除される規定もありますが、これはオーストラリアなどの英語圏で一定期間以上の継続した全日制教育(高校・大学など)を修了している方などが対象です。
日本の専門学校・短期大学を卒業後、オーストラリアの大学に編入・進学するケースでは、現地での就学期間は2〜3年間程度となることが多く、この免除規定を満たさないケースが一般的です。
参照:NMBA English language skills

【STEP 4】卒業生ビザ(Subclass 485)の取得と現地就職

看護師登録(Ahpra登録)の手続きと並行して、オーストラリア国内に合法的に滞在し、制限なくフルタイムで働くための「卒業生ビザ(Subclass 485:Temporary Graduate Visa)」の申請をします。
卒業生ビザは、大学卒業後に現地で就職活動を行い、正看護師としてキャリアをスタートするための重要なビザです。申請期限は「大学卒業から6ヶ月以内」と定められており、この期限を過ぎると申請資格を失ってしまうため注意しましょう。
また、卒業してから就職活動を始めるのではなく、多くの学生は在学中からに実習先やアルバイト先との関係作りを進めています。実習で評価されて採用につながったり、アシスタントナース(AIN)として働いた職場から正看護師(RN)として採用されるケースも少なくありません。
正看護師登録、卒業ビザの取得、就職活動を計画的に進めることで、卒業後もスムーズにオーストラリアで正看護師としてのキャリアをスタートさせることができます。
▶️ 卒業生ビザについてより詳しい情報はこちらからご覧いただけます。

⚠️ 重要(2026年最新情報)

オーストラリア正看護師登録(Ahpra)の英語要件が、2026年4月23日に改定されました。

1. 受験日によって適用される基準が異なる

2026年4月22日以前に受験した試験: 旧基準が適用
2026年4月23日以降に受験した試験: 新基準が適用

これから英語試験を受験する方はもちろん、過去に取得したスコアを利用して大学出願やAhpra登録を予定している方も、ご自身の受験日と適用基準を必ず確認しましょう。

2. OETの評価基準が数値ベースで運用

2026年4月23日以降、AhpraではOETの評価を従来のGrade(A・B・Cなど)ではなく、数値スコアを基準として判定します。

【2026年4月22日以前】
・Grade B(各技能)

【2026年4月23日以降】
・Listening:350
・Reading:360
・Writing:350
・Speaking:360

※OET自体では引き続きGrade(A・Bなど)も表示されますが、Ahpraの登録審査では新しい数値基準に基づいて判定されます。
参照: Ahpra Policy – Transition-arrangements

3. IELTSは基準に大きな変更なし

IELTS Academicについては、2026年4月23日以降も基本的な基準(Overall 7.0、各バンド7.0)が維持されています。一方で、PTE AcademicやOETなどは基準が変更されているため、受験予定の試験ごとに最新の要件を確認することが大切です。

最新の英語要件は変更される可能性があります。
出願やAhpra登録を行う際は、必ずAhpra公式サイトで最新の登録基準をご確認ください。

参照: Ahpra English language skills

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3. 失敗しない!
編入するオーストラリアの大学選び3つの基準


オーストラリアでの大学選びは、卒業後の就職やビザ戦略にも大きく影響します。単に学費や知名度だけで選んでしまうと、「卒業したのに卒業生ビザの要件を満たせない」「永住権取得に必要なポイントが不足する」といった、将来のキャリアに関わる問題につながる可能性もあります。

そのため、大学選びでは「入学できるか」だけでなく、「卒業後にどのようなキャリアを築きたいか」まで見据えて検討することが重要です。

ここでは、卒業後の現地就職や永住権(PR)の取得まで視野に入れた場合に、必ず確認しておきたい3つのポイントをご紹介します。

基準1:就学期間と「卒業生ビザ(485)」の申請条件

オーストラリアで大学を卒業した後に正看護師として現地で臨床経験を積むためには、就労制限のない「卒業生ビザ(Subclass 485)」の取得がほぼ必須となります。しかし、このビザを申請するためには厳格な条件が定められています。

①「2年以上の就学(CRICOS登録コースで92週以上)」が必須

卒業生ビザを申請するための絶対条件が、オーストラリア国内の教育機関で2年間(92週)以上のコースを修了することです。もし、単位認定(RPL)が認められすぎてしまい、就学期間が「1年間」や「1.5年間」といった短期間になってしまうと、卒業しても卒業生ビザの申請資格を得ることができません。そのため、単位認定を受けたうえで「2年間」以上通学できる編入プランを選ぶことが鉄則となります。

②【超重要】卒業生ビザの「申請時35歳以下」ルール

ビザ改定に伴い、卒業生ビザ(Post-Higher Education Work stream)を申請できる年齢上限が「申請時点で35歳以下」(学士課程卒業の場合)へと引き下げられました。

35歳以下で卒業を迎える方:大学卒業後に卒業生ビザ(2年間)を取得し、現地病院で働きながら永住権を目指す王道ルートが利用可能です。
卒業時に36歳以上となる方: 卒業生ビザの対象外となるため、大学在学中から医療機関とのコネクションを作り、卒業と同時にスポンサービザ(TSS / Subclass 482など)や直接の永住ビザ申請を狙う「別の戦略」が必要となります。

このように、ご自身の年齢と渡航時期から逆算し、最適なビザ戦略を事前にプロと組むことが極めて重要です。

▶️ オーストラリアの卒業生ビザについて詳しくはこちらもご参照ください。

基準2:永住権(PR)申請で圧倒的有利!「地方エリア(Regional)」

オーストラリアで看護師として永住権取得を目指す場合、移民局の「ポイントテスト(技術移民向けスコア判定)」で、いかに高い点数を取得できるかが成否を分ます。
そこでおすすめなのが、シドニーやメルボルン、ブリスベンといった主要大都市圏以外の「指定地方エリア(Regional Area)」にある大学を選択する戦略です。

【指定地方エリアに含まれる主な都市・地域】

アデレード(南オーストラリア州)、パース(西オーストラリア州)、サンシャインコースト/ゴールドコースト(クイーンズランド州)、タスマニア全域、キャンベラ(オーストラリア首都特別地域)など
詳細はオーストラリア政府の公式サイト(Designated regional area postcodes)をご覧ください。

地方エリアの大学を選ぶことで、以下のような圧倒的なアドバンテージを得ることができます。
永住権ポイントの加点:地方エリアのキャンパスで2年以上の就学・居住を行うことで、ポイントテストに「地方就学ポイント」が加算される
州指名ビザ(Subclass 190 / 491)での優遇:各州政府が発給する永住ビザ(州指名ノミネーション)において、地方州では自州の大学卒業生や現地で働く看護師を優先的に指名・優遇する枠組みが充実している
卒業生ビザの期間延長:地方エリアの大学を卒業すると「セカンド卒業生ビザ」の申請資格が得られ、通常の2年間に加えて1〜2年間(トータル3〜4年間)現地で働くことが可能になる

基準3:大学を決定する3つのタイミングとメリット・デメリット

進学するオーストラリアの大学を最終決定するタイミングによって準備の進め方や費用、選べる学校が変わります。ここでは代表的な3つのパターンと、それぞれのメリット・デメリットをご紹介します。

パターン①:【推奨】出発前に大学まで決定

日本滞在中に「語学学校+看護大学」のプランを確定させ、出願を完了させておくのが最もおすすめの推奨ルートです。

メリット
ビザ審査をスムーズに進めやすい: 語学学校と大学の学生ビザを日本から一括申請できます。最初から「英語学習から看護学位の取得まで」という明確なロードマップを提示できるため、移民局による学生ビザ審査において留学目的の妥当性や信頼性が高まり、ビザ発給の手続きがスムーズになります。
資金計画が明確: 渡航前に全体の留学期間や学費・生活費の総額をクリアに整理した状態で出発できます。

デメリット
キャンパスを事前確認できない: 日本にいながら決定するため、実際のキャンパスの雰囲気や周辺環境を直接見て確かめることはできません。

⚠️ 注意点
大学まで含めて学生ビザが発給された場合でも、看護学部への本入学時には大学の要件を満たす公式英語スコア(IELTS 7.0以上 / PTE 63〜65以上など)の提出が必須となります。

パターン②:オーストラリア渡航後、語学留学中に現地で決定

まずは語学学校単体の学生ビザで渡航し、現地の環境に慣れながら進学先をじっくり選ぶパターンです。

メリット
・実際のキャンパスを見学して選べる: 現地の語学学校に通いながら、複数の大学のオープンキャンパスに参加するなど直接見学したうえで、学校スタッフや担当の留学コンサルタントと相談し、納得のいく大学を見つけられます。

デメリット
再申請の手間とコストがかかる:大学までの学生ビザを一括申請できないため、語学学校の終了時に「オーストラリア国内での学生ビザ再申請手続き」と「移民局への申請手数料(追加費用)」が再度発生します。
ビザ取得に伴うリスクが存在する:ビザ審査基準の急な変更などにより、希望通りに次の学生ビザが下りないというリスクを伴います。

パターン③:ワーキングホリデー(看護インターンシップ)中に決定

ワーキングホリデービザを活用し、アシスタントナース(AIN)として働きながら進学を検討するパターンです。

メリット
稼ぎながら医療現場を体験できる: アシスタントナースとして現地の医療現場で働き、オーストラリアの看護のリアルを体感したうえで進学を判断できます。高時給なため、大学進学のための資金を貯めることも可能です。

デメリット
準備が後手に回りやすい: 日常の労働や生活の立ち上げに時間と労力を取られ、IELTSやPTEなど英語試験対策や大学への出願準備が後手に回ってしまうケースが少なくありません。進学タイミングが後ろ倒しになると、その後の就職や永住権申請などのロードマップ全体にタイムラグが生じるリスクがあります。

⚠️ 注意点
ワーキングホリデービザから学生ビザへの国内切り替えに対する審査は、以前に比べて厳格化されています。単なる「滞在延長目的」と判断されて却下されないよう、筋の通った志望理由書の作成や、専門カウンセラーと連携した戦略的な事前準備が極めて重要となります。

4. 専門卒・短大卒の看護師におすすめの大学
3選


ここからは、日本の専門学校・短期大学を卒業した看護師の方に対して、単位認定(編入制度)の実績があり、卒業後の就職やビザ戦略まで見据えやすい代表的な大学をご紹介します。

なお、単位認定の可否や認定される単位数は、卒業年度や臨床経験、大学の審査によって異なります。ここで紹介する内容はあくまで一般的な傾向であり、最終的には各大学による個別審査で決定されます。

① グリフィス大学(Griffith University)

2年間で卒業を目指しやすい人気校。永住権も見据えやすい

こんな方におすすめ
・臨床経験を活かしてできるだけ短期間で卒業したい
・卒業後は永住権も視野に入れたい
・地方都市で学びながら生活費も抑えたい

グリフィス大学では、日本の看護師資格と臨床経験をもとに、最大1年分の単位認定(Advanced Standing)が認められる可能性があります。過去5年以内に正看護師として450時間以上の臨床経験がある場合、2年間でBachelor of Nursingを修了できるケースも多く、日本人看護師から非常に人気の高い大学です。また、メインキャンパスであるゴールドコーストは政府指定のRegional Area(地方指定地域)に該当します。

そのため、
・永住権ポイントの地方加点
・卒業生ビザ(Subclass485)の延長対象
など、卒業後のキャリア形成でもメリットがあります。

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② ウーロンゴン大学(University of Wollongong / UOW)

2年次編入を目指しやすい!生活費を抑えながら永住権も視野に入れられる人気校

こんな方におすすめ
・学費だけでなく生活費も抑えたい
・落ち着いた環境で勉強に集中したい
・地方加点を活用し、永住権も視野に入れている

ウーロンゴン大学では、日本の専門学校・短期大学を卒業した正看護師を対象に、個別の単位査定(Advanced Standing)を実施しています。条件を満たした場合には1年分(1年次相当)の単位が認定され、2年次からスタートできるケースがあります。最終的な認定内容は提出書類や履修内容をもとに大学が個別に判断します。
キャンパスはシドニー中心部から電車で約1時間半。都市部と比べて家賃や生活費を抑えやすく、勉強に集中しやすい環境が整っています。

💡単位認定の目安
一般的には、次のような条件を満たす場合に、1年分(1年次相当)の単位認定が期待できます。
・日本の正看護師資格を保有している
・2年以上の看護教育課程(フルタイム相当)を修了している
・通算14年以上の正規教育課程を修了している
・過去10年以内に看護資格を取得している、または過去10年間で3年以上の臨床経験がある

さらに、ウーロンゴンキャンパスは政府指定の地方エリア(Regional Area)に位置しているため、卒業後は次のようなメリットも期待できます。

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③ オーストラリアン・カトリック大学(Australian Catholic University / ACU)

大都市圏で学びたい方に最適!柔軟な単位認定と充実の学習サポートあり

こんな方におすすめ
・シドニーやメルボルンで学生生活を送りたい
・アルバイトや就職先の多い都市部を希望している
・留学生向けサポートが充実した大学を選びたい

ACUでは、過去5年以内に450時間以上の臨床経験がある場合、審査により約半年分の単位認定が認められる可能性があります。シドニー・メルボルン・ブリスベンなど主要都市にキャンパスを構えており、生活の利便性が高いことが特徴です。

また、留学生の受け入れ実績が豊富で、
・アカデミックライティング
・エッセイ添削
・英語サポート
などの学習支援も充実しています。
「都市部で生活しながら学びたい」という方には有力な選択肢の一つです。

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💡大学選びで迷ったら「無料の事前単位査定」を活用しよう

ご自身の学歴(専門学校卒・短大卒)や過去の臨床経験・卒業年数によって、どの大学で何年間分(何科目分)の単位免除が認められるかは一人ひとり異なります。

また、各大学の学費や出願条件、最新のビザ情勢は日々変更が生じます。失敗しないプランを立てるためにも、まずは留学コンサルタントを通じて「無料の単位事前査定」を受け、ご自身に最も適した大学の候補を絞り込んでいくことをおすすめします。

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5. オーストラリアで正看護師資格を取得した後の就職方法とビザ

オーストラリアの大学を卒業し、Ahpraへの正看護師登録を終えると、いよいよ現地での就職活動が始まります。
日本のような「新卒一括採用」とは異なり、オーストラリアでは学生一人ひとりが希望する病院や施設へ応募し、面接を経て採用されるのが一般的です。一方で、在学中の実習やアルバイトが採用につながるケースも多く、日本とは異なる就職文化があります。

ここでは、代表的な就職方法と卒業後のビザの流れをご紹介します。

① オーストラリアでの正看護師の主な就職方法

1. New Graduate Program(新人研修プログラム)

州政府の保健局(Health Department)や主要病院が提供する、新卒看護師向けの研修・雇用プログラム(New Graduate Program)に応募する王道ルートです。

複数の診療科をローテーションしながら、プリセプターの指導を受けられるため、オーストラリアの医療現場へスムーズに適応できます。プログラム修了後は、そのまま継続雇用されるケースも少なくありません。

💡 成功のポイント
・在学中(卒業の半年〜数ヶ月前)から募集が始まるため、早めに情報収集を行う
・留学生枠を設けている州や病院を選ぶ
・修了後はそのまま正規雇用へ移行するケースも多い
・地方病院や私立病院、高齢者施設も積極的に検討する

⚠️ 注意点
日本で看護師としての臨床経験がある場合でも、新卒枠を利用する場合給与が「1年目」として扱われることが多く、経験年数が反映されない場合があります。また、公立病院は永住権保持者が優先される傾向があります。

2. 在学中の実習先やアシスタントナース(AIN)時代のコネクション活用

オーストラリアでは、求人への応募だけでなく、大学での実習やアシスタントナース(AIN)としての勤務経験、医療関係者とのネットワークが就職につながるケースが多くあります。
実際に働く姿を見てもらったうえで採用につながるため、公募で応募するよりも採用率が高く、卒業後の代表的な就職ルートの一つです。

2-1. 実習先からのダイレクト採用

大学の臨床実習は、学びの場であると同時に、自身をアピールできる貴重な機会です。実習中の勤務態度や看護技術、コミュニケーション能力などが評価されることで、卒業後に実習先から採用オファーを受けるケースがあります。

💡成功のポイント
・看護技術だけでなく、人柄や協調性も評価される
・英語でのコミュニケーション能力も重要な評価項目
・「一緒に働きたい」と思ってもらえる姿勢が採用につながる

2-2. アシスタントナース(AIN)から正看護師へ

在学中にAINとして勤務していた施設や病院で、正看護師(RN)登録後にそのまま採用されるケースも少なくありません。
勤務実績や人柄を理解したうえで採用されるため、ミスマッチが少なく、スムーズに正看護師として働き始められる点が大きなメリットです。

💡成功のポイント
・勤務実績が評価され、そのまま正看護師として採用されるケースが多い
・病院でのキャリアを目指す場合は、病院のAIN求人にも積極的に応募する
・在学中から現場とのつながりを築いておくことが重要

2-3. 医療関係者からの紹介(リファラル)

オーストラリアでは、先輩看護師や実習指導者、医療関係者からの紹介(リファラル)によって採用されることも珍しくありません。紹介者から仕事ぶりや人柄が事前に伝わるため、一般応募よりも選考がスムーズに進む傾向があります。

💡成功のポイント
・大学や職場だけでなく、医療セミナーや勉強会にも積極的に参加する
・日頃から人脈づくりを意識する
・積極的な姿勢が思わぬ就職のチャンスにつながることもある

3. 求人サイトから応募する

コネクションや紹介がない場合は、求人サイトや各医療機関の採用ページから直接応募する方法が一般的です。

オーストラリアでは、SEEKやIndeedなどの求人サイトのほか、各州の保健局(Department of Health)や病院グループの採用ページで求人が公開されています。英文レジュメ(履歴書)とカバーレターを提出し、自分の希望条件に合わせて複数の求人へ応募できるため、最も一般的で柔軟な就職活動の方法です。

💡成功のポイント
・SEEKやIndeed、各病院・州保健局の採用ページを定期的に確認する
・英文レジュメとカバーレターは応募先に合わせて内容を調整する
・レジュメを直接持参したり、採用担当者へ問い合わせたりするなど積極的な行動が採用につながることもある
・最初から都市部や人気診療科に限定せず、「まずは現地で正看護師として経験を積む」ことを優先すると就職の選択肢が広がる

⚠️ 注意点
・オーストラリアでの実務経験がない場合、公募求人では書類選考の通過率が低くなることがある
・応募時には、卒業生ビザなど自身の就労資格やビザの有効期限を確認しておくことが重要

② 現地で長期滞在・永住を目指すためのビザ戦略

大学卒業後、オーストラリアで看護師として長く働き、将来的に永住権(PR)を取得するためには、ビザを段階的にステップアップさせていく戦略が必要です。

卒業生ビザ取得から永住権獲得までの大まかなステップ

【STEP 1】卒業生ビザ(Subclass 485)で現地就労開始
↓(臨床経験の蓄積・ポイント加点)
【STEP 2】就労ビザ(482等)または 技術永住ビザ(189/190/491)の申請

【STEP 3】オーストラリア永住権(PR)の獲得

1. 卒業生ビザ(Subclass 485)

役割: 大学卒業後、就労制限なしで現地でフルタイム看護師として働くための「最初の拠点ビザ」です。
期間: 原則2年間(指定地方エリアの大学を卒業した場合は3〜4年間に延長可能)
活用法: この期間中に病院でフルタイムの実務経験(1年以上)を積み、永住権ポイントテストの加点を狙う、または病院からスポンサービザの打診を受けます。

💡ポイント:
・大学卒業後6か月以内に申請
・原則35歳以下
・学士課程卒業で最長2年間
・条件を満たせば地方エリアで延長の可能性あり

2. 雇用主指名ビザ(Subclass 482 / 186)

役割: 勤務先の病院や介護施設が「スポンサー(保証人)」となり、発給される就労・永住ビザです。

種類と概要

Subclass 482(TSSビザ): 医療機関に数年間雇用されることを前提とした就労ビザ。一定期間勤務した後に永住ビザ(Subclass 186)へ切り替える道が開きます。
Subclass 186(ENSビザ): 医療機関からの指名を受けて直接申請する永住ビザ。

3. 技術永住ビザ / 州政府指名ビザ(Subclass 189 / 190 / 491)

役割: オーストラリア政府や州政府から指名を受けて申請する、個人主体の永住ビザです。正看護師はオーストラリアの優先職業リスト(MLTSSL)に常時掲載されているため、非常に高い優先度で審査されます。

種類と概要

Subclass 189(技能独立永住ビザ): スポンサー不要の完全独立型永住ビザ。ポイントテストで高得点を獲得した候補者に招待状(EOI)が届きます。
Subclass 190(州政府指名永住ビザ): 各州政府から指名(ノミネーション)を受けることで、ポイントに「+5点」が加算される永住ビザ。
Subclass 491(地方州政府指名ビザ): 地方エリアでの居住・就労を条件に「+15点」が加算されるビザ。一定期間の就労後に永住権(Subclass 191)へ移行できます。

③ ⚠️ 【注意】パートナービザ・ワーホリビザをメイン戦略として推奨しない理由

現地での滞在手段として「パートナービザ」や「ワーキングホリデービザ」を検討される方もいますが、正看護師(RN)としてのキャリア構築や確実な現地就労を目指す場合、これらをメインのビザ戦略とすることは推奨していません。

1. パートナービザを推奨しない理由:相手依存のリスクと高いコスト

オーストラリア人や永住権保持者のパートナーがいる場合に申請できるビザですが、以下のリスクがあります。

キャリア・滞在の不確実性: パートナーとの関係性に100%依存するため、関係の変化によってビザ権限を失うリスクが常につきまといます。
申請費用が高額かつ長期化: 申請費用が非常に高額(約9,000豪ドル以上)であり、審査期間も長期間に及びます。
自立したキャリアの重要性: 看護師という高い専門性・永住権の優遇がある職業だからこそ、誰かに頼るのではなく、自身の資格と実績で独立してビザ・永住権(自立型ルート)を獲得する方が、長期的にも安全で確実です。

2. ワーキングホリデービザを推奨しない理由

大学卒業後、卒業生ビザを使わずにワーホリビザで正看護師として働こうとすることは推奨できません。

「同一雇用主6ヶ月制限」の壁: ワーホリビザには「原則として同じ雇用主のもとで最長6ヶ月しか働けない」というルールがあります。病院や医療機関で正看護師(RN)としてフルタイムの長期雇用契約を結ぶことは極めて困難です。
年齢制限と回数制限: ビザ申請時点で30歳以下という年齢制限があり、一生に一度(セカンド等を含めても制限あり)しか使えない貴重なビザです。
正看護師へのキャリア移行には不向き: 渡航初期の準備段階(アシスタントナース期間)でワーホリを活用するのは非常に有効ですが、看護大学卒業後に正看護師として本格的に働くフェーズでは「卒業生ビザ(Subclass 485)」を利用するのが正攻法です。

④ 💡就職・ビザ獲得を成功させる3つの重要アドバイス

1. 実習(Placement)は最大の採用面接と捉える
大学の実習先での積極的な姿勢や評価は、推薦状(Reference)や直接採用に直結します。現場のスタッフや看護師長との良好な関係づくりを意識しましょう。

2. 地方エリア(Regional)のアドバンテージをフル活用する
都市部よりも地方エリアの方が看護師需要が高く、州政府からのビザ指名(190/491)も格段に得やすくなります。

3. 移民法やビザ規定のアップデートに注意する
オーストラリアのビザ制度は非常に変化が激しいため、学生時代からビザ専門家(MARA登録移民法弁護士・ビザコンサルタント)や留学コンサルタントと密に連携を取ることが成功のカギとなります。

なお、オーストラリアの移民法やビザ発給要件は変更が頻繁に行われます。最新情報はオーストラリア内務省公式サイト(卒業生ビザパートナービザワーキングホリデービザ)をご確認ください。

6. 体験談:アシスタントナースから正看護師へ!

2017年9月にオーストラリアへ渡航し、アシスタントナース有給インターンシッププログラムに参加したErinaさん。渡航後約3か月後には、「オーストラリアで正看護師(RN)になりたい」という目標を掲げ、大学編入への挑戦を決意しました。
オーストラリアで正看護師として登録するには、看護学位(Bachelor of Nursing)と所定の英語力を満たすことが必要です。日本の専門学校を卒業して正看護師資格を取得していたErinaさんは、オーストラリアの大学へ編入。在学当時は、3年制の看護課程を修了した海外の看護師を対象とした2年間の編入コースが設けられていたため、約2年間で看護学位を取得し、オーストラリアの正看護師登録を実現しました。

ワーキングホリデーでの渡航から約4年半。アシスタントナースから正看護師へとステップアップしたErinaさんですが、なぜオーストラリアで正看護師を目指そうと思ったのか、大学編入や就職活動をどのように乗り越えたのか、実際の体験談をご紹介します。

体験者紹介

項目 詳細
お名前 梅 英里奈さん
経歴 日本の専門学校卒業 → 日本で正看護師として勤務
渡航期間 2017年9月 〜 現在
渡航時の英語力 TOEIC 280点(初級レベル) → 現在:PTE 72点(IELTS 7.0相当)
プログラム 有給海外看護有給インターンシップ→ 正看護師資格取得
渡航ルート 有給看護インターンシップ(ワーホリ) → セカンドワーホリ(AIN勤務&資金準備) → 進学英語コース(2ヶ月) → 西シドニー大学(看護学部・2年編入) → 現地私立病院にて正看護師(RN)として就労

渡航後3ヶ月目で正看護師資格取得を決意!

オーストラリアに到着してから3ヶ月目くらいで、「海外の方が自分の性格には合っている」「オーストラリアで正看護師資格を取ろう」と決めたんです(笑)。そこから、まずはお金を貯めないとと思い、セカンドワーキングホリデービザを申請する要件を満たすため、ファームに行きました。

私は、日本の専門学校を卒業して正看護師資格を取得していたため、オーストラリアで正看護師になるためには、オーストラリアの看護学位を取得する必要がありました。そのため、セカンドワーキングホリデービザを申請して、アシスタントナースとして働きながら、大学に入るためのお金を貯めたり、英語の勉強をしたりと、着々と資格取得に向けて準備をしていきました。

セカンドワーキングホリデーの後に、約2ヶ月間、進学英語コース(Academic English Course)で勉強しました。学校の入学手続きや学生ビザの申請手続きなどは、全てワールドアベニューにサポートしてもらいました。

進学英語コースでは、エッセイの書き方やリサーチの方法、アカデミックライティング、プレゼン資料の作成方法や準備の仕方、グループワークのやり方などを教えてもらいました。英語を話すことができたとしても、大学ではアカデミックライティングができないと課題をクリアしていくことができません。私は、進学英語コースを受けていなければ、大学入学後に途中で挫折していたかもしれません。

日本の看護師の素晴らしさと英語力の足りなさを実感

無事に進学英語コースも修了し、大学へ入学することができました。
西シドニー大学は、学習サポートが充実していたので、とても助けられました。課題が出されると、都度ウェビナーを開催してくれるのですが、ウェビナーをちゃんと受けていれば課題は大抵クリアすることができます。学習サポートがあったからこそ、エッセイは基本的に1番上のスコアを取得してクリアすることができたと思います。

大学にはさまざまな国から学生が集まっており、なかにはフィリピンなど英語で看護教育を受け、自国でも英語を使って看護師として働いてきた人たちもいました。そうしたクラスメイトは医療英語にも慣れていて、授業中も積極的に発言していました。一方で、私は語彙力や英語での表現力の差を痛感し、自分の考えをうまく伝えられず、もどかしさを感じることも少なくありませんでした。

ただ、私の場合、日本の看護教育で幅広い知識を体系的に学び、臨床経験もしっかり積んできています。そのため、看護師としての基礎知識や技術、患者さんへの対応力などについては自信を持つことができました。

オーストラリアの正看護師になって本当によかった

大学卒業の約半年前からパートナービザを申請し、卒業後には永住権を取得することができました。そのため、卒業生ビザを利用することなく、永住権保持者として正看護師のキャリアをスタートさせました。

現在勤務しているのは、大学在学中にアシスタントナース(AIN)としてアルバイトをしていた私立病院です。大学の同期に紹介してもらったことがきっかけで働き始めましたが、在学中から現場で経験を積み、人とのつながりを築いておくことの大切さを実感しています。

私が勤務する病院では、リハビリテーションや終末期医療など、術後の患者さんのケアを中心に行っています。終末期の患者さんを担当する機会も多く、ご家族へのサポートやお看取りに関わることも少なくありません。一人ひとりの患者さんやご家族としっかり向き合う時間を持てるため、「看護ができている」と実感しながら働くことができています。

今、改めて「オーストラリアで正看護師になって、本当によかった」と思っています。

もちろん、人は誰でもミスをするものです。しかし、オーストラリアの医療現場には、その前提を受け入れ、お互いに支え合う文化があります。質問をしても、「そんなことも知らないの?」や「看護師に向いていないのでは?」と責められることはなく、安心して相談し、学び続けられる環境があります。

また、患者さんから理不尽な言動を受けた場合でも、マネージャーや医師が看護師を守ってくれます。スタッフ一人ひとりが尊重される職場だからこそ、私自身も心に余裕を持って患者さんと向き合えるようになり、「以前よりも優しくなれた」と感じています。

さらに、給与水準が高いことに加え、有給休暇や病気休暇もしっかり取得できるため、仕事だけでなくプライベートも充実させながら働けています。看護師として成長できるだけでなく、一人の人間としても豊かな生活を送れる環境だと感じています。

「英語力がないから」と諦める必要はありません

「英語力がないから、海外で看護師になるのは難しい…」
そう感じている方も多いかもしれません。

しかし、Erinaさんも渡航前のTOEICは280点と、英語初心者からのスタートでした。それでも着実に学習を積み重ね、現在はPTE72点(IELTS7.0相当)を取得し、オーストラリアで正看護師として活躍しています。英語力は一朝一夕で身につくものではありませんが、正しい環境で継続して学べば、少しずつ確実に伸ばしていくことができます。

「英語力は、じわじわ伸びてくるし、やればできます。」

海外へ出ることで、看護師としてのキャリアだけでなく、自分自身の視野や価値観も大きく広がります。日本を外から見ることで、日本の医療や働き方の良さ、そして新たな可能性にも気づくことができるでしょう。

「海外で看護師として働いてみたい」という気持ちがあるなら、ぜひその一歩を大切にしてください。

Erinaさんからのメッセージ

「英語力は、じわじわ伸びてくるし、やればできます。私も出発前に受けたTOEICは280点で、本当に初級中の初級でした。そこから勉強を続け、現在はPTE72点(IELTS7.0相当)まで伸ばして、オーストラリアの看護師として働いています。海外に出ると世界は広がります。日本を外から見ることで、日本の良さも悪さも知ることができます。ぜひ、頑張ってください。」

担当留学コンサルタントからの補足

本記事でご紹介している体験談は、Erinaさんが留学・進学された当時の制度や情報に基づいています。

近年は、オーストラリアの大学の学費やビザ制度、単位認定基準、英語要件などが見直されるケースが増えており、現在とは異なる内容が含まれる場合があります。

特に、以下の内容は教育機関や申請時期によって変更される可能性があります。

・大学の学費・諸費用
・単位認定(編入)の条件や認定基準
・入学要件(英語スコアなど)
・ビザ制度や申請要件
・卒業後の就労・永住権に関する制度

そのため、現在のご状況でどの大学に編入できるのか、どの程度の単位免除が見込めるのか、また最新のビザ制度を踏まえた留学プランについては、個別に確認することをおすすめします。

ご自身の学歴・職歴・英語力に合わせた最新のプランをご希望の方は、お気軽に無料留学カウンセリングをご利用ください。

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7. よくある質問(FAQ)

Q1:英語力が全く足りない状態からでも目指せますか?

A:はい、目指すことは可能です。
現時点でIELTSなどの英語スコアがなくても、語学学校の一般英語コースからスタートし、大学進学英語(EAP)やIELTS・PTEなどの試験対策コースへ段階的に進む留学プランを組むことができます。
ただし、看護学部への進学には最終的にIELTS7.0相当以上の英語力が求められます。また、近年は学生ビザの審査も厳格化されているため、「現地に行けばなんとかなる」という考えではなく、計画的に英語力を伸ばしていくことが重要です。

💡成功のポイント
・日本でできる限り英語力を高めてから渡航する(英検準1級、IELTS 5.5~6.0程度が目安)
・フィリピン留学などを活用し、集中的に英語力を伸ばしてからオーストラリアへ渡航する
・自分の現在の英語力や予算、年齢に合わせて無理のない留学プランを立てる

語学力に不安がある場合でも、適切なステップを踏めばオーストラリアの大学進学や正看護師資格取得を目指すことは十分可能です。大切なことは、できるだけ早い段階から準備を始め、自分にあったルートを選択することです。
ご自身にあった英語力の伸ばし方や留学スケジュール、語学学校などについてのご相談は無料留学カウンセリングをご利用ください。

Q2:大学在学中に生活費を稼ぐことはできますか?

A:はい、アルバイトをしながら生活費を補うことは可能です。
オーストラリアの学生ビザは、授業期間中に14日間で48時間(週平均24時間)まで、長期休暇中は就労時間の制限なく働くことが認められています。

看護学生の場合は、一定の実習や学習を終えることで、介護施設や病院でアシスタントナースとして働くことができます。時給は35〜45豪ドル程度が目安で、一般的なアルバイトより高い収入を得られることから、生活費の大部分を賄っている学生も少なくありません。

ただし、大学の看護学部は講義・課題・実習も多く、学業との両立が最優先です。特に実習期間中は勤務時間を調整するなど、無理のないスケジュールで働くことが大切です。

Q3:専門卒と大卒で、現地での給与や扱いに差は出ますか?

A:いいえ、日本での最終学歴による給与や待遇の差はありません。
オーストラリアでは、日本の専門学校を卒業したか、4年制大学を卒業したかではなく、オーストラリアで正看護師(RN)として登録されていることと、現地での臨床経験が評価の対象となります。

そのため、日本では専門・短大卒であっても、オーストラリアの大学で看護学位(Bachelor of Nursing)を取得し、Ahpraへ正看護師登録を済ませれば、日本の4年制大卒の看護師と同じスタートラインに立つことができます。
給与テーブルや昇給、昇進についても、勤務先の給与規程や経験年数に基づいて決まるため、日本での最終学歴によって差がつくことは基本的にありません。

⚠️注意点
日本での看護師経験が給与に反映されるかどうかは勤務先によって異なります。転職時に経験年数が考慮されるケースもありますが、一律ではありません。給与条件や経験加算の有無は、就職活動時に各医療機関へ確認することをおすすめします。

Q4:日本での看護師経験は、オーストラリアで看護師として就職する時に強みになりますか?

A:はい、非常に大きな強みになります。
日本での看護師経験は、採用時の評価だけでなく、給与面や就職先の選択肢にも良い影響を与えるケースが多くあります。

主なメリット
・日本での経験年数が給与に反映される可能性がある:
オーストラリアでは、多くの医療機関で「Pay Point(給与クラス)」という経験年数に応じた給与体系が採用されています。現地の大学を卒業した場合でも日本での正看護師としての臨床経験が評価され、経験数年考慮した給与クラス(例:3年目〜5年目の賃金レートなど)で採用されるケースがあります。
・即戦力として評価されやすい:
日本で培った看護技術、アセスメント能力、タイムマネジメント力、患者対応力などは、オーストラリアの医療現場でも高く評価されます。特に大学での実習では経験者ならではの落ち着いた対応や判断力が評価に繋がりやすくなります。
・就職活動で有利になりやすい:
臨床経験のある看護師は、実習先やアルバイト先(AIN)から卒業後の採用オファーを受けるケースも少なくありません。また、新卒者よりも即戦力として期待されるため、就職先の選択肢が広がる傾向があります。

Q5:看護師としての実務経験がない、またはブランクがある場合でも、大学編入は可能ですか?

A:はい。実務経験がなくても大学編入(単位認定)が認められるケースはあります。
ただし、すべての大学で認められるというわけではなく、大学ごとに単位認定の基準が異なるため注意が必要です。

オーストラリアの大学では、日本の看護学校で履修したシラバス(講義内容)や実習時間をもとに単位認定が行われます。そのため、新卒や実務経験がない方でも、単位免除を受けて編入できるケースは存在します。

一方で、大学によっては、一定期間内の臨床経験を単位認定の条件としている場合があります。例えば、グリフィス大学やオーストラリアカトリック大学では、直近数年以内の実務経験が単位免除の条件となっており、実務経験がない場合やブランクが長い場合は、単位認定を受けられない可能性があります。

⚠️ 注意点
単位認定の可否は、学歴だけでなく卒業からの経過年数や臨床経験、履修内容などを総合的に判断して決定されます。また、大学の規定は変更されることもあるため、最新の基準で確認することが重要です。
「どの大学に出願できるか」「何年間の編入が可能か」は一人ひとり異なります。大学への出願前に単位査定を受けることで、ご自身に最適な進学プランを把握することができます。

8 まとめ:あなたの学歴から最短でオーストラリア正看護師になるプランを作ろう

「大学卒ではないから…」
「専門学校・短大卒から海外で看護師になるのはハードルが高すぎるのでは…」

そう感じている方も少なくありません。しかし、実際には、日本の専門学校や短期大学を卒業した後、オーストラリアの大学へ編入し、正看護師(RN)として活躍している日本人看護師は存在します。

一方で、大学選びや単位認定の結果、必要な英語学習期間、卒業後のビザ戦略は、一人ひとりの学歴や職歴、英語力によって大きく異なります。

そのため、成功への近道は「まず自分に合ったルートを知ること」です。

例えば、
・自分は何年分の単位免除が受けられるのか
・どの大学が自分に合っているのか
・いつ渡航するのがベストなのか
・卒業後の就職や永住権まで見据えると、どのようなプランが最適なのか
これらは個別の状況によって答えが変わります。

ワールドアベニューでは、日本の看護師資格を持つ方を対象に、大学選びから単位認定、英語学習、ビザ、卒業後の就職までを見据えた留学プランをご提案しています。

「自分の場合はどうなるのだろう?」と思った方は、ぜひお気軽にご相談ください。現在の学歴・職歴・英語力をもとに、あなたに合った最短ルートをご案内します。

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本記事の掲載情報に関するご案内と重要なお願い
本記事に掲載している各種情報(為替レート、ビザの発給条件、学校の授業料、入学要件など)は、2026年8月時点の一次情報および公式発表に基づいたものです。オーストラリアの各種規定や条件は予告なく変更されるケースが非常に多いため、留学をご検討の際は必ずご自身で各機関の公式サイトより、最新の正確な情報をご確認いただくようお願いいたします。

ビザ(学生ビザ・卒業生ビザ・永住権など)に関する最新情報
オーストラリア政府の法改正やビザ要件の変更については、オーストラリア内務省(Department of Home Affairs)公式サイトにて最新の状況をご確認ください。

正看護師資格の登録条件・英語要件について
オーストラリアでの看護師登録に関する認定基準や手続きの詳細については、オーストラリア看護助産師ボード(NMBA)公式サイトおよびAhpraの最新アナウンスをご確認ください。

各教育機関(大学・専門学校・短大)のコース・入学要件について
各学校が提供する看護コースのカリキュラム、学費、 Graduate Entry(編入・短縮コース)の受け入れ条件、必要なGPAなどは変更される場合があります。詳細は各大学・専門学校の公式サイトにて最新の募集要項をご確認ください。

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