価値観を180度変えてくれた海外看護有給インターンシップ

お名前伊藤沙紀さん留学期間2018年4月~現在
滞在都市シドニー/オーストラリアインターン先グループホーム

どんなことでもポジティブに捉えて、楽しく留学生活を送っている沙紀さん。
一瞬にして過ぎ去った1年目を振り返っていただきました。

1.留学へ導いてくれたある患者さんとの出会い


大学を卒業して、千葉の病院の救命で働き始めて5年目を迎えたとき、ある外国人患者さんと出会いました。彼女は、日本人の旦那さんを持つフィリピン人で、私が勤務している病院に緊急搬送され、入院をすることになりました。
その日、消灯時間になり病院内の灯りが全て消えると、彼女は「暗くて、怖いから病室に入りたくない」と言って、不安そうな顔を浮かべていました。昔から英語が好きで勉強していた私は、簡単な英語を使って話しかけ、なんとかベッドに入ってもらいました。その後、旦那さんが来てくれて、日本語で状況を説明したのですが、旦那さんもずっとついているわけにはいかず、旦那さんが帰ろうとすると、彼女はパニックを起こしてしまいました。その時、「私もいるし、何かあったら、すぐにナースコールで呼んでね」などと伝えたら、少し落ち着きを取り戻し、「あなた英語話せるの?」と聞かれました。「ちょっとね!」と答えると、「それなら大丈夫そう。」と安心して、一晩を過ごしてもらうことができました。

言葉がわからない世界で入院することがどんなに怖いことなのか、と、その時私は改めて外国人患者さんの気持ちを考えるようになりました。

もっと上手く説明ができたら、もっと安心して過ごしてもらえたかもしれない。
旦那さんにだけ説明するのではなく、入院をする本人に英語で説明ができたら不安を取り除けたかもしれない。

この経験から、私は、緊急で入院してきた外国人患者さんに安心してもらえるような対応ができる看護師になりたいと思うようになりました。そんな矢先にFacebookで看護留学の広告を目にしたんです。「こんなものがあるんだ!これ、私の目的にぴったりだ!」と思い、看護留学説明会の予約をしました。
看護留学説明会では、プログラムの流れや料金などの詳細を聞くことができたり、実際にプログラムに参加して帰国した方の話を直接聞くことができたり、不安に思っていることを直接カウンセラーに相談することができました。ワールドアベニューは、長年看護留学をサポートしているということもあり、看護師サイドの気持ちも理解しながら相談に乗ってくれたし、背中を思いきり押してくれたので、安心して申し込みすることができました。実は、私は、親に何も言わずに申し込みをしていて…(笑)。後日、母に話しをしたら、驚いてはいましたが、「やりたいことはやった方が良い」と応援してくれました。父には、出発の4~5ヶ月前に言いました(笑)。「沙紀は、止めても無駄だと思うから」と反対をせずに背中を押し出してくれました。私がやりたいことを理解してくれ、応援してくれた両親には心から感謝しています。

普通のワーキングホリデーだと、飲食店などのアルバイトになってしまい、看護現場で使える英語を身につけるのは難しいと思うので、このプログラムを選んでよかったです。

2.英語は勉強しても勉強しても足りない


渡航前は、英会話教室に通ったり、英検2級合格を目指して勉強したり、フォニックスをやったりと、仕事をしながらできる限りの勉強はしていました。実際に、英検2級は無事に合格をしてから留学することができました!また、フォニックスをやっていたおかげで、語学学校のプレ授業のときに、先生に「なんでそんなに発音がいいの?」と聞かれ、内心「やった!」と思っていました。

語学学校入学時は、12段階中レベル4からスタートしたのですが、先生が話すスピードが早くて、最初は何を言っているのかわかりませんでした。毎日、毎レッスン、ひたすらフレーズをリピートして、発音矯正をしてもらって、を繰り返し、毎日どっと疲れていました。家に帰ってからも、学校で学んだフレーズを口ずさんでいたので、徐々に口がフレーズを覚えていって、頭で考えなくてもフレーズを話せるようになっていきました。周りの皆がどんどんスピーキング力があがっていくのを見て、「自分ももっと頑張らないと!」と奮い立たせられていたので、一緒に頑張る仲間がいることも大切なんだなと思いました。
同時受講していた看護コミュニケーション英語コースでは、患者さんへ声掛けするときのフレーズや電話対応の仕方など、現場で使える実践的な英語を学びました。この時に覚えたフレーズは、今でも仕事で頻繁に使っているので、受講して良かったなと思っています。

語学研修

語学研修
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語学研修
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看護助手の資格を取得するCertificate3コースでは、オーストラリアの規則やケアの手順、感染予防、手洗いの仕方、ファーストエイド、認知症の方への接し方、移乗器具の使用方法などを学びました。オーストラリアでは、患者さんや利用者さんの身体を守るだけでなく、働く人の身体を守るためにも移乗器具が使用されています。また、ベッドメーキングのときも、ベッドをあげずに作業を行うと、「ベッドをあげないと腰を痛めるよ」と怒られました(笑)。このように、働く私たちの身体も患者さんや利用者さんの身体を同じように大切にされている環境は、とても良いなと感じました。

大変だったのは、英語です。頑張って勉強してきましたが、一緒に働くスタッフとのコミュニケーションが上手く取れなかったり、利用者さんのニーズを上手く聞き取れないときは、悔しい思いをしました。「話すこと」「伝えること」って、本当に大切で、ケアをしているときは、基本的に話し続けることが良いです。話をせずに無言でケアをすると、「怒っているのかな?」と思われてしまうし、「今から〇〇するよ」と言わないと、患者さんや利用者さんは、何をされるかわからないので、不安になってしまいます。どんなに英語が拙くても、まずはきちんと伝えることは、働く中で心掛けていることです。

3.南オーストラリアで経験したファーム生活


Certificate3コースが終わり、セカンドビザ取得の要件を満たすために、南オーストラリアのファームへ行きました。気温が40度超える中で、朝早くからオレンジの摘み取りをする作業は、すごく大変で、しんどかったです。そこのファームには、5カ所の滞在施設があり、30名ほどの人達が共同生活をしていました。8~9割は韓国の方でしたが、イギリスの方もいたため、英語を話す機会は多くありました。特に仲良くしていたイギリス人の子は、住んでいる部屋にWi-Fiがないため、よく私の部屋にWi-Fiを借りにきており、その時にお互いの国の文化やホリデーの過ごし方などを話したりしていたので、ファーム中にも英語力が伸びたと思います!

楽しかったファーム生活

楽しかったファーム生活
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楽しかったファーム生活も終わり、日本に1ヶ月間ほど一時帰国したのちに、シドニーへ戻りました。

4.努力して培った英語力と看護師の経験が活かされた瞬間


私は今、ホームケアを中心に働いています。個人宅や5人の方が住んでいるグループホームへ行き、料理や洗濯などを含めた生活介助を行います。インド、マレーシア、韓国、イギリス、アフリカ、タイなど、様々なバックグラウンドを持つスタッフたちと一緒に働いていて、各々が持つ価値観や看護観、考え方を学ぶことができています。
1週間で4日間ほど働いているのですが、時給が高いので、手取り額は週7~8万円くらいかと思います。もちろん、残業はありません!シェアハウスに住みながら、自炊もしているので、1ヶ月間の生活費は10万円ほどで済みます。それ以外のお金は貯金をすることもできています。

グループホームで働き始めたとき、5人しかいない利用者さんの個々人の特徴を理解して、コミュニケーションを取ることに苦労をしました。時には、利用者さんが言っていることを上手く聞き取れず、「もういいわ」と言われてしまうこともありました。すごく悔しかったし、申し訳ない気持ちになったので、それからは積極的に自分から話しかけ、ナースコールが鳴ったら積極的に自分が行くようにしました。その内に、「もういいわ」と言っていた利用者さんが、私の名前を覚えてくれて、ナースコールより先に、「Saki―!」と呼んでくれるようになり、信頼関係を築けるようになりました。名前を呼ばれたとき、頑張ってコミュニケーションを取ってきて良かったと、本当に嬉しく思いました。
また、精神疾患のある利用者さんは、新しいスタッフがケアをすると、ストレスを感じて叫んでしまったりする方で、私が最初にケアをしたときもそうでした。コミュニケーションを取ることが大切だと思っていたので、部屋に行く回数を増やしたり、話をしたり、歌を歌ったり、一緒にテレビを見たり、と一緒に過ごす時間を多く持つように心がけていました。ある日、食事介助をしていると、にこっと笑って手を差し伸べてくれたので、手を握ってあげました。この時、「あ、信頼してくれているんだな」と、涙が出るほど嬉しかったです。
言葉の壁や文化の壁は、こうやって少しずつコミュニケーションを取ることで、なくなっていくんだなと思った瞬間です。

また、こんなこともありました。
ある日、いつも通りに仕事をしていたら、利用者さんの状態が悪くなり、救急車を呼ばなくてはいけない場面に出くわしました。私は、救命で働いていた看護師としての経験とここまで努力して身につけた英語力を駆使し、電話で状況説明を行い、救急車を呼びました。また、救急隊員が到着してからも、再度状況説明を行い、利用者さんを病院まで運んでもらいました。
「私は、こういうことができるようになりたいと思って、海外にきたんだ」
と、改めて自分が看護留学することを決めたときのことを思い出しました。

旅行もイベントも満喫!

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5.これからの自分

看護留学をしようと決めたきっかけは、ある患者さんとの出会いで、それからずっとなりたい自分像は変わっていません。
オーストラリアでできるだけ英語力を伸ばし、帰国後は医療通訳の資格を取り、外国人患者さんに安心して日本の病院で受診・入院をしてもらえるようになることが目標です。

6.人生、迷ったら勇気がいる方を選ぶべき


人生は一度きりです。
私は、人生の選択で迷ったとき、必ず勇気のいる方を選んできました
その選択に後悔はないです。

どんなことでも「やりたい」と思った自分の気持ちを大切にして、まずはやってみてほしいです。
私は、オーストラリアに来て、日本では出逢えなかった人たちと出逢い、日本にいたら経験できなかったことを経験できています。
終末期の方と関わった経験から、「これからの人生をどう生きるべきなのか」と考えるようになり、今は「やりたいことはやる」をモットーに生きています。
是非、勇気を出して、チャレンジだと思って、踏み出してみてください。