イギリスでの
正看護師資格取得留学とは?

イギリスは「近代看護教育の母」といわれるナイチンゲールが活躍した国でもあり、興味関心を持つ看護師の方は多いのではないでしょうか。また、ハリーポッターや、シャーロックホームズ、007などさまざまな映画、ドラマの舞台としても有名で、アメリカと並び、「海外」の代名詞として挙がる国の一つです。
イギリスの看護・介護系の求人を扱うnurses.co.ukによると看護師の平均年収は37,000ポンドから42,000ポンド(日本円で720万円〜820万円程度)、物価の違いはあるにせよ日本よりも高く、イギリスで働くことに興味を持つ方も少なくありません。

有給海外看護インターン・プログラム説明会
正看護師資格取得留学の足掛かりに!!

看護師に人気の留学「有給海外看護インターンシップ・プログラム」。海外でアシスタントナースとして働きながら生活できる当プログラムは、日本と海外の働き方や生活環境の違いを掴むことができるため、海外での正看護師資格取得の足掛かりとしても人気です。詳しくは説明会で聞いてみまよう。

無料留学カウンセリング予約はこちら

イギリスで正看護師資格を
取得するための条件

イギリスにはThe Nursing and Midwifery Council、通称NMC(看護助産師協議会)があり、イギリス国内で看護師及び助産師として働くためにはNMCにて設けられている規定を満たし、申請・審査・登録手続きを行う必要があります。イギリスで資格を取得するための条件は以下の通りです。

条件1.学歴

NMCが認めるコース(学士)、日本でいうところの4年生大学(看護学資課程)を修了する必要があります。
NMCが認めるコースには最短3年間(フルタイム)のコースが存在するため、ときおり「日本の3年制の専門学校・短期大学卒の方でも、NMCが認める学位に相当するのではないか?」というご質問をいただきます。しかし、当社では原則、NMCが定める学士は4年制大学卒と同等と認識し、専門学校・短期大学卒での、次のステップでの資格取得への挑戦は推奨いたしておりません。
なお、NMCが認めるコースは、NMCの公式サイトのApproved programmesから検索いただけます。

条件2.英語力

NMCが定める英語力の規定をクリアする必要があります。目安はIELTS7.0、OET B以上です。

最新情報は、NMCの公式サイト English language requirementsからご確認ください。ただし、イギリスで学士を取得しなおした方の場合、資格登録に伴い、英語力の証明は必須ではありません。

条件3.臨床経験

正看護師としてフルタイムでの臨床経験、合計500時間(1年以上)の臨床経験が目安となります。

イギリスでの
正看護師資格取得の流れ

前提として、イギリスで正看護師資格を取得しよとした場合、先述している条件に加え、NMCの書類審査とNMCが定める試験をクリアする必要があります。

イギリスでの正看護師資格取得のフローは、オーストラリアやニュージーランド同様、日本の正看護師免許の有無と最終学歴によって異なります。主に以下の3つのパターンがあります。

1. 正看護師資格あり・4年生大学卒
2. 正看護師資格あり・専門/短大卒
3. 正看護師資格なし

一つずつ見ていきましょう。

1. 正看護師資格あり・4年生大学卒

STEP 1
英語力を伸ばす

すでに日本で4年生大学を卒業し、看護師資格を取得している方の場合、NMCが定める英語力と審査、試験をクリアする必要があります。審査・試験ともに全て英語、かつ、英語力の規定を満たしている必要があるため、まずは英語力を伸ばすことに注力しましょう。昨今、看護師を含む医療従事者の人手不足を背景に、英語力の規定はやや緩和系傾向にあります。

英語力の規定は予告なく変更になる可能性があるため、最新情報は、NMCの公式サイト English language requirementsからご確認ください。

試験名 スコア
IELTS ライティング6.5、スピーキング7.0、リスニング7.0、リーディング6.5以上
OET リスニング B(350-440)、リーディング B(350-440)、ライティング C+(300-340)、スピーキング B(350-440)

2回の試験結果を合算し、提出することも可能です。その場合、以下の要件が適用されます。なお、2回の試験は12ヶ月以内に受験する必要があります。

試験名 スコア
IELTS 両方の試験でリスニング 6.5、リーディング 6.5、ライティング 6.0、スピーキング 6.5以上
OET 両方の試験でリスニング C+(300-340)、リーディング C+(300-340)、ライティング C(250-290)、スピーキング C+(300-340)以上

STEP 2
NMCに書類提出・審査証

規定の英語力を取得できたら、NMCに必要書類を提出し、イギリスで看護師資格登録を希望する方が申請条件を満たしているかどうか審査を受けます。必要書類は、日本の看護師免許証明、卒業証明、英語力の証明に加え、身分証明や健康診断書、人柄に関する質問に回答などが挙げられます。
必要書類についてはNMCの公式ホームページ Get your pre-application checklistよりご確認いただけます。

STEP 3
CBT受験

Computer Based Test、通称CBTはイギリスで看護師をするために、十分な知識を持っているかを測定する試験です。ンピューターベースの試験で制限時間4時間、115問の選択式試験が出題されます。基本的には日本で看護師資格を有している場合、すでに持っている知識がほとんどですが、薬剤に関しては、日本では親しみのないものもあるようです。NMCが正式に推薦している参考書を確認しておくようにしましょう。

STEP 4
OSCE受験

Objective Structured Clinical Examination、通称OSCEは、イギリスで看護師をする上で十分な技術・臨床力を有しているか測定する試験です。CBTを合格した方のみ、公式試験会場(University of Northampton、Oxford Brookes University、Ulster Universityなどイギリス国内の5つの大学)にて受験することができます。

STEP 5
NMC登録

OSCEに合格後、英語力、能力試験、身分証明、無犯罪証明、日本の資格証明などをもって、NMC登録費用を支払い、登録手続きを行います。その後、登録完了メールと、35日以内にPIN(登録番号)を受け取ります。PINがないと看護師として働けなません。注意しましょう。
より詳しい情報は Register as a nurse or midwife if you trained outside the UK を確認するようにしましょう。

2. 正看護師資格あり・専門/短大卒

STEP 1
看護学士を取得する

日本で専門学校・短期大学(高校5年一貫含む)を介して看護師資格を取得している場合、条件1の学歴をクリアするため、NMCが認めるコースの修了が必要です。入学・編入にはIELTS6.5相当以上の英語力が必要です。英語力が不足している方の場合、まずは語学留学からスタートし、英語力を伸ばしていきましょう。

なお、NMCが定めるコースは、3年間のコースが一般的です。すでに日本で専門学校、または短期大学を経て資格を取得している方の場合、一部単位を認めてもらい、通常よりも短い期間の就学となる可能性もあります。

NMCのサイト上には、正看護師資格取得が可能な学位の条件として「応募資格と資格要件」のなかで、”a Level 1 nurse is a nurse who has completed a three-year programme of education leading to a nursing qualification and an academic qualification (a degree or diploma)”と記載があります。”diploma”は日本で言うところの専門・短大卒と同等の学位とされています。ただし、弊社では原則、NMCが定める学位は日本の4年制大学卒と同等と認識し、専門学校・短期大学卒での、上記のステップでの資格取得への挑戦は推奨いたしておりません。
参照:Register as a nurse or midwife if you trained outside the UK

STEP 2
NMCへの登録

英語力、能力試験、身分証明、無犯罪証明、日本の資格証明などをもって、NMC登録費用を支払い、登録手続きを行います。

3. 正看護師資格なし

STEP 1
看護学士を取得する

日本で看護師資格をお持ちでない方の場合、条件1の学歴をクリアするため、NMCが認めるコースの修了が必要です。入学にはIELTS6.5相当以上の英語力が必要です。英語力が不足している方の場合、まずは語学留学からスタートし、英語力を伸ばしていきましょう。

STEP 2
NMCに登録

英語力、能力試験、身分証明、無犯罪証明、日本の資格証明などをもって、NMC登録費用を支払い、登録手続きを行います。
参照:Register as a nurse or midwife

イギリスで「看護師」として
就職できる可能性

イギリスにはSkilled Worker visaという就労ビザがあります。看護師はこの就労ビザの要件にあるイギリスで不足している職業の一つのため、働ける可能性はあります。
Skilled Worker visaを取得するためには次の要件を満たす必要があります。

  • ・あなたが従事する職業が、イギリスで不足している職業であること
    参照:Skilled Worker visa: shortage occupations for healthcare and education (医療・教育分野の不足職種)
  • ・イギリス内務省が認可したイギリスの雇用主(list of approved UK employers)のもとで働くこと
  • ・従事する職種に応じた最低給与額以上の給与が支払われること(次のうちいずれか高い給与)
    – 年間 £38,700以上
    – 時給 (職種に応じて)
    ※Skilled Workerビザを延長する場合や、新しい仕事や雇用主が決まってビザを更新する場合は、最低給与額が低くなる可能性があります。
    従事する職業の相場 参照:going rates table

より詳しい情報はSkilled Worker visaをご参照ください。

2023年、イギリスでは医療を含め、鉄道や空港、郵便やバスなどさまざまな公共事業においてサービス提供を行う労働者がイギリス国内全土でストライキを行いました。2020年から長期に渡り世界を苦しめているコロナによる経済的疲弊、ロシアとウクライナとの戦争下でのエネルギー価格高騰など、国民の負担が急増していることが原因として挙げられます。急激な物価高騰に賃上げが追いつかず、加えて人手不足が深刻な医療現場の環境改善を訴えるべく、10万人を超える看護師がストライキを行いました。

海外で看護師資格取得、そしてその後の就職や永住、移住を検討する上で、留学先の経済状況は非常に重要なポイントですよね。最新の情報を入手しつつ、看護留学先として人気の高い他国(オーストラリアカナダアメリカなど)とも比較し、渡航先を選定していきましょう。より詳しい情報について、また資格取得先の国選びなどについての相談は無料留学カウンセリングをご利用ください。

今だけ特別!無料カウンセリング予約で毎月先着100名様限定でプレゼント!無料カウンセリングで悩みや不安を解消しよう