看護師資格の取得に欠かせないIELTS (アイエルツ)テスト。初めて受験をする人にとっては、どのような試験の流れになっているか不安に思うところがあって当然です。オーストラリアと日本でIELTSテストを複数回受験したワールドアベニュースタッフが2024年時点での受験情報を紹介致します。
IELTSの実施団体って?
どこから申し込むの?
IELTSの実施団体や申し込みは、日本とオーストラリアで大きくことなります。日本では公益財団法人日本英語検定協会が唯一のIELTS実施団体となっている一方で、オーストラリアはIDP Australiaという団体が主催しているものの指定教育機関 (大学付属英語学校や専門学校)が独自に申し込みを受付けています。日本での受験申し込みとオーストラリアの受験申し込み方法は若干異なりますので詳しく見ていきましょう。
日本でのIELTS試験の申し込み方法
日本では複数都市で申し込みが可能ですが、東京と大阪の開催回 (月2~3回が多く、その他の都市では3~4ヶ月に一度の頻度になりますので連続受験を希望していたり、ビザ申請などで取得までの期限がある人は注意するようにしましょう。また、東京で申し込んでも東京のどこの試験会場になるかは日程により異なります。※TOEFLは会場ごとの申込みなので、受験する場所自体を選ぶことができます。
札幌・秋田・仙台・千葉/船橋・東京・横浜/川崎・長野/松本・金沢・静岡/浜松・名古屋・京都・大阪・神戸・広島・福岡・熊本
筆者が東京で受験した時は、赤坂・溜池山王エリアの試験会場でした。(2016年3月)
インターネットから申し込みが可能ですが、パスポートのコピーを期限内に送付しないと受付されないので注意しましょう。
筆記用具などは持ち込み (黒鉛筆・消しゴム)となります。Writingの試験冊子にはPencil or Penと記載がありますが、Penは持ち込めません。シャープペンシルも持ち込めませんので注意しましょう。
オーストラリアでのIELTS試験の申し込み方法
オーストラリアでは、大学・専門入学やビザ申請に用いられていることもありIELTSテストは日本よりも多く開催されています。お願いしますの正看護師資格を目指す日本人ナースの方は、オーストラリアへ留学されている方が多いので、日本よりもオーストラリアに来てから受験する人がほとんどです。
オーストラリアでは、全土で35の試験会場(2024年時点)があり上記のURLから会場を選択して受験することができます。会場によって試験開催回数が異なりますが、最も開催が多い会場であれば月に4回 (ほぼ毎週)テストが受験でき、申込み期限も2週間前までなら問題なく申し込みが可能です。
シドニーで受験するなら、IDP Australiaの試験会場がおすすめです。まず、IDP Australiaのスピーキング会場は、セントラル駅から徒歩10分ほどとアクセスが良い場所にあります。また、スピーキング日は複数の日程・日時の中から早い者勝ちで予約できるため、朝が弱い人や家が遠い人は午後のスピーキングテストを予約しましょう。IDP Australiaのシドニー会場では、ロケット鉛筆と消しゴムが提供されるため筆記用具を持ち込む必要がありません。
オーストラリアのいくつかの会場では、スピーキングテスト以外がコンピューター形式で提供されるComputer Delivered IELTSが開始されました。これまで鉛筆で回答が必要であったライティングテストが、TOEFLのようにコンピューターでタイピング可能になったため、英文タイピングに慣れているナースの方にとってはComputer Delivered IELTSも選択肢に入るでしょう。
IDP TEST CENTRE SYDNEY
Western Sydney IELTS Test Centre
Macquarie University North Ryde
IELTSの試験科目と試験時間
IELTS(アカデミックモジュール)は4つの科目 (リーディング・リスニング・ライティング・スピーキング) があります。
試験時間は、それぞれリーディング60分間・リスニング約30分間 (プラス書き写し時間10分)・ライティング60分間・スピーキング約15分間となっています。
また、日本とオーストラリアでは試験の順番が異なります。
日本の場合
リスニング⇢リーディング⇢ライティング +スピーキング
オーストラリアの場合
ライティング⇢リーディング⇢リスニング +スピーキング
どちらが解きやすい流れというのは正直ありませんが、日本とオーストラリアを行ったり来たりして試験を受ける看護師の方は試験の順番が違うことに驚いてペースを乱されないようにしましょう。
日本の方がスコアが高くなる?
(スピーキング・ライティング
向け英単語力の強化)
IELTSテストは日本で受験した方がスコアが高くなるという噂があります。例えばスピーキングテストでは試験官の主観が影響するため、全体的にスピーキングのレベルが低そうな日本で受ければスコアが上がるはず!といったところから噂されているようです。個人的には、この噂は信じていません。というのもシドニーと日本で受けてスピーキングのスコアに大きな差が生まれたことはありません。実際に最高点を出したのはシドニーで受験した回だったので受験した国はあまり影響していないかと思います。ただ、試験官の当たり外れはあります。当たり外れというよりむしろ相性というべきかもしれませんが、話しやすい試験官と緊張してあまり話せない試験官がいるのは事実です。こればかりは運になってきますので複数回連続して受けて対策するしかありません。
さいごに
今回はIELTSテストの概要についてお伝えしました。試験の受験方法や流れは、試験計画に影響しますので必ず押さえておきましょう。