お名前 | 木村 仁美さん | 留学期間 | 2017年7月~現在 | ||
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滞在都市 | シドニー/オーストラリア | インターン先 | グループホーム/訪問介護 |
学生の頃、様々な人とコミュニケーションを取れるようになりたいと思い、英語に興味を持つようになった仁美さん。
日本での臨床を積む中で、「本当にこのままでいいのか」と自分の人生に向き合って考えてみたとき、「今やりたいことにチャレンジしたい」と思い、留学することを決意されました。
現在、アシスタントナースとして週に4~6日働きながら充実した日々を送っている仁美さんに、沢山の経験が詰め込まれた約1年3ヶ月を振り返っていただきました。
大好きだった職場・仕事を辞めてチャレンジした留学は、「来て良かった」と胸を張って言えるほど、かけがえない経験となっているようです。
1.臨床4年目の悩み、大好きな職場を辞めて踏み出した留学
「沢山の人とコミュニケーションを取れるようになりたい」
これが、私が留学を決めた理由でした。
高校生の時から英語が好きで、「いつか英語を話せるようになりたい」とずっと思っていましたが、専門学校に進学してから、看護学の勉強に没頭し、いつしか「英語を話せるようになりたい」という思いも少しずつ薄れていました。そんな時、外部講師の方が学校に来られ、その方がボランティア団体の代表をされていることを知り、興味を持った私は、スリランカでのボランティアに2週間参加することにしました。現地の幼稚園や孤児院で健康診断のサポートしていたのですが、日本で当たり前のように行われている健康診断もきちんと確立されていない国があることに衝撃を受けました。また、英語を話すことのできなかった私は、身振り手振りや簡単な単語でやり取りを試みるも、コミュニケーションが上手くとれず、悔しい思いをして日本に帰国しました。このときから、「英語を話せるようになりたい」という思いは再燃していたのですが、まずは国家試験を突破して日本の正看護師になるのが最優先だったので、英語への思いに一旦蓋をすることにしました。
看護師として働きはじめてからは、がむしゃらに仕事にのめり込み、スキルアップのために勉強漬けの日々を送っていました。臨床4年目を迎え、ふと自分の人生と向き合ったとき、「あれ、私、このままでいいのかな。私、どうなりたいんだろう。」と思い、「そういえば、英語を話せるようになりたいと思っていたんだった」と、留学を考えるようになりました。当時働いていた病院も看護師という仕事ももちろん好きだったので、退職については少し悩みましたが、自分の人生を逆算して考えたとき、「今しか海外に行くチャンスはない!!」と思い、留学することを決意しました。
様々なプランがある中で、海外看護有給インターンシッププログラムで渡航することを決めた理由は、今までの経験や資格を活かすことができ、帰国後の仕事・スキルアップにも繋がるため、です。
留学プランを考え始めたときは、ワーキングホリデーで渡航することも考えました。しかし、ワーキングホリデーは、語学学校で約3ヶ月間英語を勉強し、その後は日系飲食店などで日本語環境のアルバイトをするという生活を送っているイメージがあったので、それでは英語力も伸びずに遊びで終わってしまうのではないかと思いました。また、医療通訳や国際協力活動など、がっつり英語を使って仕事をしたいという気持ちはなかったものの、折角留学をするのであれば、帰国後の仕事に繋げたいと考えていたため、ワーキングホリデーの経験では今後のキャリアに活かすことはできないのはないかと思いました。
そこで、「看護」「留学」でインターネット検索をしたところ、ワールドアベニューのホームページがヒットし、資料請求をしました。すぐに電話をかけてきてくれて、すぐにオフィスにカウンセリングに行きました(笑)。今の担当のカウンセラーさんにいろいろと詳しく説明してもらい、 話を聞けば聞くほど魅力を感じ、「行きたい!!」という思いが高まったので、その場で申込みをしました(笑)。あの時の勢いがあったからこそ、今があると思っています。
申込みをしてから渡航まで、ほぼ毎日、海外ドラマを1~2本観ていたので、リスニング力は少し身についた状態で出発できたんじゃないかと・・・(笑)思います。
2.目まぐるしく過ぎ去った語学研修とCertificate3コース
プログラムの流れは以下の通りです。
語学研修
↓
Certificate3コース
↓
英語能力アセスメントテスト
↓
派遣会社登録
↓
アシスタントナースとして有給で就労
語学研修 JET English College
JET English Collegeのカランメソッドコースは、読む・書くの授業は一切なく、話す・聞くに集中して勉強をします。語学研修が始まる前にレベルチェックテスト受けてレベル分けをしてもらい、レベルにあった文法を使用したフレーズをひたすらリピートすることで英会話力を伸ばします。最初は、「リピートしているだけで本当に話せるようになるのか…?と思っていましたが、語学研修を終わる頃には自分の言いたいことが言えるようになっていて、嬉しかったです。また、日本語にはない発音が多く存在するので、とても苦労をしましたが、授業中に先生が徹底的に発音を直してくれるので、それも良かったです。
発音や早く話すことを口に慣れさせるために、早口言葉の練習をしていたこともありました(笑)。それも今は良き思い出です(笑)。
Certificate 3コース
JET English Collegeでの語学研修修了後は、アシスタントナースの資格を取るために、Certificate3コースで勉強をしました。コースは、学科・実習に分かれており、解剖生理やリフター(移乗器具)の使用方法などについて学びました。特にリフターは、日本では使用していない器具で使用方法もわからなかったので、インターンシップ前に使い方を学ぶことができて良かったです。
ただ…課題の量が多くて……一緒にコース受講をしていた友人と協力し合いながら課題をこなしていたので、つまずくことなくコースを修了することができました。
語学研修からCertificate3コース修了までは、日本食レストランでアルバイトをしていました。ローカルのレストランにも履歴書を配っていたのですが、英語力が足りず働くことができませんでした。日系飲食店以外のアルバイトは、英語力がある程度高くないと雇ってもらえないんだなと改めて感じました。
勉強中も全力でシドニーを満喫
3.全力で楽しんだファーム中に、まさかの人生初オペ(笑)
私は、クイーンズランド州・州都ブリスベンから北へ約4時間車を走らせたところにあるバンダバーグという場所で、ファーム生活を送りました。仕事内容は、レモン・マンダリンオレンジ・きゅうり・チェリートマト・ズッキーニ・スイートポテトなどのピッキングです。1日8時間ひたすらピッキングしていました(笑)。滞在先には、日本・韓国・イギリス・スウェーデン・ドイツ・フランスなど、様々な国からの留学生が滞在しており、みんなでご飯を作って食べたり、買い物に行ったりして、仲良くなることができました。
しかし……ファームを始めて2週間が経った頃、大事件が起きます。
シェアメイトたちとスーパーへ買い物に行く途中、車がスリップし、転がり、そして私の腕がドーーーンと何かにぶつかり……救急搬送されました(笑)。オーストラリアで交通事故に合うと思っていなかったので、ビックリです(笑)。
思っていたより傷がひどかったので、そのまま入院をし、人生初オペをオーストラリアで受けることになりました。一度オペを受けたあとに傷を縫うオペを再度受ける必要があったのですが、その病院ではすぐに受けられず、転院して再度オペを受けました。お陰様で2つの病院の内部を見ることができ、看護師として学びがあって良かったです(笑)。また、自分がオペを受ける身になったとき、「患者さんはこのような思いで入院をしていて、オペ前はこんなにも不安な気持ちになるのだ」と患者さんの気持ちを知ることができました。また、母国語が通じない国で、救急搬送されることやオペを受けることは不安が多く、日本語を話すことのできない外国人患者さんは日本の病院で私と同じような不安を抱いているのだな、と思いました。医療現場でも生きる英語を話せるようになれば、外国人患者さんの不安な気持ちを少しでも和らげてあげられるのではないかと、英語力向上への思いがより高まりました。
今思えば、事故にあったことも自分の人生にとってプラスだったのかなと思います。ただし、みなさんは事故にあわないように十分に気をつけてください!!痛いですよ(笑)!!
怪我はすぐに治るものでもなかったため、ドクターストップがかかり、ファームでの仕事を一旦中断しました。中断していることをいいことに、元々旅行を計画していたケアンズで日本から遊びに来ていた家族とバケーションを楽しみました(笑)!!
ケアンズからバンダバーグへ戻り、ドクターからも就労の許可をもらったため、ファームを再開し、無事に2年目のビザ申請に必要な実働日数をクリアすることができました。
ファームや旅行をエンジョイ!
4.楽しいことも落ち込むこともあるけど沢山のことが学べるインターンシップ
色々あったファーム生活が無事に終わり、シドニーに戻ってきた私はようやくアシスタントナースとして働き始めました。いま、グループホームと訪問介護の2つの仕事をしているので、それぞれの仕事内容をお話しします。
1つ目のグループホームとは、一軒家を介護用に改装したところで、施設とは異なり高齢者以外にも利用者さんはいます。利用者さんの病状は様々ですが、日常生活の中で、一人でこなすには困難なことをサポートしています。就労している人は、オーストラリア・イギリス・アフリカなどバックグラウンドは様々で、職場の雰囲気はとても良いです。シフト制になっており、原則週4日はこちらのグループホームで働いていますが、要請があれば他の日に働くこともあります。私は、できるだけ働いて稼ぎたいと思っているので、マネージャーに「働けるだけ働きたいから、欠員が出たら声かけて!!」と最初にアピールしておいたため、急な欠勤などがあったときは連絡をもらえます(笑)。 自己主張が大切なオーストラリアでは、自分の意見は声を大にしてアピールすれば、自分にとってプラスになることが多いです。時給は平均$27(約2,500円)で、土曜日は$32(約2,800円)、日曜日は$42(約3,800円)とあがります。日本では土日祝日も給与は変わらないので、オーストラリアならではのこの給与システムは、羨ましいです(笑)。
2つ目の訪問介護では、高齢者の方のご自宅にお伺いし、食事・シャワー・掃除などの身の回りのサポートをしています。気に入ってもらえると担当するクライアントが増え仕事を増やすことができるので、気に入ってもらえるよう、基本的なケアをするだけでなくクライアント一人ひとりに合わせたケアをするよう心がけています。また、ご自宅に伺うと、お茶やお菓子を出してくれる方もいらっしゃるので、お茶をしながらお話しすることもあり(笑)、英語の勉強にも繋がっています。
どちらの仕事も楽しく学びながらできていますが、英語力が原因でクライアントが言ったことを一度で理解してあげられず申し訳ない気持ちになることもあります。ただ、そのときは「まだまだ英語力は伸ばせる!勉強しないと!」と前向きに考えて、勉強するようにしています。日本食レストランでのアルバイトでは、このような危機感を持つことができないので、 絶対に英語を使わなくてはいけない環境で仕事ができて良かったと思っています。
5.今後の目標
今後の目標は3つです。
1,スピーキング・リスニング力をさらに伸ばす
2,TOEICで800点を取る
3,貯金をして旅行をする
スピーキング・リスニング力は、まだまだだなと感じることがあるので、引き続き伸ばしていきたいと思います。
TOEICは、先日初めて公式テストを受験したのですが…今の実力を数字で見たいと思い、TOEICの対策勉強は一切せずに受けたので、こんなものかなと思う点数でした(笑)。自分の実力がわかったので、800点を取得するための学習計画を立て、帰国までには絶対に800点を取りたいと思います!
あとは、とにかく旅行をして楽しみたいです!!行きたいところが沢山あるので、頑張って働いて、貯金をして、オーストラリアを満喫してから帰りたいと思います。
6.留学を考えている方へのメッセージ
留学生活では、色々なことがあります。
楽しいことも大変なことも含め、オーストラリアに来てから経験した全てのことが私の人生にプラスとなっています。
私は、留学を決意したこともオーストラリアに来たことも全く後悔はしていないし、本当に来て良かったと心から思えます!!
もし、迷っている方がいれば、是非勇気を出して踏み出してみてください!
オーストラリア、楽しいですよ!!