臨床2年でオーストラリアへ!看護留学で見えた新しい価値観

お名前鈴木開智さん留学期間2024年4月ー2026年4月
滞在都市シドニーインターン先施設

1.Kaichiさんのスケジュール

オーストラリアのワーキングホリデー制度を利用した「海外看護有給インターンシップ」に挑戦し、2年間の留学を終えたKaichiさんから体験談をいただきました。留学中には、なんとNCLEXとOSCEに合格!施設や訪問介護での仕事を通して、多くの学びや気づきを得られたとのことです。臨床2年で海外へ挑戦し、英語・仕事・看護観など、さまざまな経験を積んだKaichiさんの貴重な体験談をぜひご覧ください。

Kaichiさんの留学概要

渡航国:オーストラリア
渡航都市:シドニー
留学プログラム:海外看護有給インターンシップ
渡航期間:2024年4月 – 2026年4月
インターンシップ先:施設

お問い合わせからの流れ

2.国境なき医師団がきっかけ!看護留学を決めた理由

中高生の頃から国境なき医師団に興味があり、将来的には英語力が必要だと感じていました。ただ、英語の勉強はあまり楽しいと思えず、なかなか捗りませんでした。

高校時代にアメリカへ2週間の交換留学に参加したことで、「英語力を伸ばすには現地に行くのが一番!」と実感し、いつか本格的に留学したいと思うようになりました。

大学1〜2年生の頃にワールドアベニューさんから看護インターンシップの話を聞き、「看護師経験を活かしながら現地で仕事を紹介してもらえるなら理想的だ」と感じました。

自分としては、仕事を通して英語を使う環境の方が、自然に会話力を伸ばせると思っていたのと、「留学したら英語が話せるようになる」という確証が持てなかったので、Certificate III の資格を取得して関連職に就けば、帰国後に“海外で働けるレベルの英語力がある”という証明にもなるとも思い、看護師になったら挑戦しようと決めました。

看護留学について調べた時に、一番上に出てきたのがワールドアベニューさんでした。自分の中でそこまで強いこだわりもなく、カウンセリングでも特に悪い印象もなかったので、他のエージェントさんの話は聞かず、最終的に臨床1年目が終わったタイミングで申し込みをしました。

3.臨床2年?3年?渡航時期の迷い


臨床2年で退職して渡航しましたが、正直なところ、2年で辞めることには少し不安もありました。先輩方にも恵まれたとても良い病棟で、忙しさはありながらもやりがいがあり、「もう少しここで学びたい」という気持ちもあったからです。

ただ、整形病棟で経験できる症例はある程度経験できた感覚もあり、「ここでやれることは一旦やった」と思えた段階で海外に踏み出した方が、留学を先延ばしにせずに済むと考えました。

最終的には、「早く英語にフォーカスしたい」という気持ちが強くなり、1年目の終わり頃には「あと1年働いたら海外に行こう」と決めました。「2年で辞めても看護師に戻れないわけではない、臨床は帰国後でも積める」とも考えていました。

渡航前の英語力と準備について

プログラムに申し込んだ頃の英語力は、TOEIC450点ほどでした。

オンライン英語レッスンは、性格的にあまり合わず、リアルタイムでは参加できなかったのですが、録画されている授業のアーカイブは見ていました。自分は興味がある勉強をしたいタイプだったので、自習をメインで進めていました。

書類に関しては、サポートもあり、早めに取り組んでいたのでスムーズに作成できました。

4.基礎からしっかり学べた語学学校


語学学校での勉強は楽しかったです!授業の終わりには、その日に学んだことをゲーム形式で復習することもあり、日本の勉強とは違って新鮮でした。

日本人学生が多いとは聞いていたのですが、やっぱり多いなと感じました(笑)。ただ、その分安心感もあり、コミュニケーションも取りやすかったです。同期とも仲良くなり、学校後に会話練習をしたり、一緒に観光へ行ったりと、切磋琢磨しながら頑張れたと思います。

医療英語のコースも面白かったです。もともと海外の看護師のYouTubeを見ていたので、「もっと専門的なことも学んでみたいな」と感じることもありましたが、アシスタントナースとして働くために必要な専門用語や、知らなかった知識をしっかり学べました。

5.Certificate III Courseでの学びと実習

Certificate III Courseの学習も楽しかったです。心肺蘇生(CPR)の授業では、YouTubeで聞いたことのある単語がたくさん出てきて、「これ知ってる!」と嬉しくなりました。

コースの最後には、施設で約1ヶ月間の実習があり、とても良い経験になりました。実習先が少し遠かったので早起きは大変でしたが、スタッフの方が積極的に声をかけてくださることも多く、ありがたかったです。

実際の現場で使われる英語にたくさん触れ、「こんな言い回しをするんだ」「こう言ったらこう返ってくるんだ」と、多くの学びがありました。その場や休憩時間にメモを取り、実習中はそのメモを使って予習・復習していました。また、分からなかったフレーズは帰宅後にChatGPTを活用して調べ、表現を覚えていきました。

実習とはいえ、感覚としては“スタッフの一員として働く”に近く、「働き始めたばかりの新人としての1ヶ月」を経験したような感覚でした。

6.自力での仕事探しにも挑戦


Certificate III Courseを無事に修了し、スピーキングテストも一発で合格した後、できれば病院で働きたいと思い、学校からの仕事紹介を待ちながら自力でも仕事探しを始めました。

1ヶ月ほど、英語の勉強をしながらオンライン上で病院へ片っ端から履歴書を送り続けていましたが、実際に面接まで進めたのは4件ほどでした。中にはかなり僻地の病院もありましたが、家の近くの有名なプライベートホスピタルで面接まで進んだこともありました。

そこは感触は悪くなかったのですが、最後に「救急の経験はあるか?」と聞かれ、「ない」と答えた後に連絡が来なくなってしまったこともありました。また、オーストラリア人看護師からのリファレンス提出を求められ、対応できず不合格になった病院もありました。

日本で自主的にAHA(American Heart Association)のBLS・ACLS・PLS資格を取得していたので、それを評価して面接につながった病院もあったのかもしれません。ただ、実際に挑戦してみて、海外で自力で病院就職を目指すのはなかなか大変だと感じました。

7.ついに仕事開始!働き始めてからの生活と給与

結局、学校からエイジドケア施設のお仕事を紹介してもらい、紹介後の面接はスムーズに進み、テスト合格から2ヶ月ほど経った9月中旬頃から働き始めました。

カジュアル雇用で、最初の1ヶ月半ほどは日勤で週5日勤務。その後は夜勤メインとなり、9時間勤務を週4日ほどしていました。

時給は日勤で約41ドル、夜勤は15%増しで約47ドル、さらに土日祝日は1.3〜2倍になり、日本円換算では月収50〜60万円ほどでした。(※当時のレート:1ドル=100円換算)

生活費は、学校に通っていた頃は約20万円ほど、働き始めてからは余裕もできるようになり、約25〜35万円ほどかかっていました。生活には困らず、人によっては貯金もしっかりできると思います。

アシスタントナースとして働き出してからは、お酒の量も増えました(笑)

具体的な業務内容

オーストラリアは朝にシャワーを浴びる習慣があるので、日中の業務内容は、シャワー介助や食事介助、トイレ介助など、その人たちのルーティーンに沿ってサポートをする形でした。大体4〜5人くらいで働きます。

夜勤は、各階に看護師はいるものの、アシスタントナースは基本的に1人で担当し、20名ほどの利用者さんをみていました。最初は1人で任されることに不安もありましたが、看護師に助けてもらえたり、他の階のスタッフにも相談できる体制があったので問題はなかったです。

最初に実際の働き方を見せてもらったときに、利用者さんごとの特徴やルーティーンを必死にメモしていました。働いていくうちに、「この部屋の人はこういう流れ」というのも、少しずつ把握できるようになっていきました。

自分的には、夜勤の方が自分のペースで働けたので気楽でした。日中勤務の時は、スタッフそれぞれに仕事の進め方やルーティーンがあり、それに合わせて動くのが少し大変だなと感じることもありました。1人勤務の方が、良くも悪くも自分の責任で動けるので、自分には合っていたと思います。

メルボルンでの2年目の生活


約半年間、シドニーでアシスタントナースとして働いた後、1か月ほど一時帰国し、その後オーストラリアへ戻りました。

幸い、アシスタントナースの仕事でセカンドビザの申請・取得ができたため、2年目はメルボルンへ移動し、日本から来たパートナーと一緒に生活していました。

仕事については、メルボルンへ移動してから約2週間で訪問介護の仕事が見つかり、その後約1年間働いていました。訪問介護のお給料は、平均すると月30〜50万円ほど、一番多い時は月75万円ほどもらっていた時期もありました。

8.オーストラリアと日本の働き方の違い

オーストラリアで働いてみて、日本との違いを感じることはたくさんありました。

まず感じたのは、他国出身のアシスタントナースの方々のケアの仕方の違いです。例えば、興奮状態の利用者さんへの対応が少し強めに感じられたり、コミュニケーションが十分に取れていないのではと感じる場面もありました。

そういう部分を見ると、改めてサービス面では日本の医療や看護の丁寧さはすごいなと感じました。自分自身、看護師もアシスタントナースも“サービス業”という感覚を持っているので、余計に気になったのかもしれません。

ただ、これは職場によっても異なると思います。2年目に働いていた訪問介護では、利用者さんやご家族とマンツーマンで関わることが多く、お互いを尊重しながら良い関係性を築けていました。施設はどうしても忙しさがあるので、環境の違いも大きいのかなと感じました。

給与面では、オーストラリアはかなり細かく支払ってくれます。5〜10分残業した分もしっかり給与が出ますし、そもそも“残業しない”のが当たり前という感覚でした。
また、上司との関係性もフラットで、日本のような“お局感”の強い人はあまりいなかった印象です(笑)。

色々なところで働けたからこそ気づけることも多く、とても良い経験になりました。

留学を通して変わった看護観


こちらに来て、自分の看護観にも変化がありました。もともと救急が好きで、アシスタントナースとしても病院で働きたいと思っていたくらいなのですが、オーストラリアでのアシスタントナース経験、特に訪問介護の経験を通して、「一人ひとりと深く関わるケアもいいな」と思うようになりました。

約1年間継続して関わっていた利用者さんもいて、中には亡くなられた方もいました。その後、ご家族と関わる機会や近況を伺うこともあり、そうした経験を通して、慢性期のケアに対する考え方も変わったように思います。

将来的には救急に戻る予定ですが、こういった関わり方やケアの形も素敵だなと感じるようになりました。

訪問介護ならではのやりがい

また、面白いなと感じたのは、訪問介護が少し“営業”に似ているところです。利用者さんに気に入ってもらえれば、「また来てほしい」と指名をもらえることもありますし、逆に合わなければ次から入れなくなることもあります。ある意味、自分自身を信頼してもらう仕事だと感じました。

「また来てほしい」と思ってもらえるように頑張る。すると実際に呼んでもらえて、それが嬉しくて、もっと良いケアをしたくなる。そんなポジティブな循環が、自分にとって大きなやりがいでした。

英語に関しても、自分では「まだまだ話せていない」と感じることは多かったのですが、相手は英語力だけを見ているわけではなく、行動や接し方も見てくれていました。そのため、「シャワーが良かったからまた来てほしい」「また話したい」と呼んでもらえることもあり、すごく嬉しかったです。

留学を通して感じた、日本の看護の良さ


日本でも「もっとこうしてあげたい」と思うことはたくさんあったのですが、忙しさもあり、やってあげたいのにできない…という場面が多くありました。今は時間的な余裕があるから、一人ひとりに向き合ったケアやサポートができている感覚があります。

日本人の看護師さんは、気遣いや丁寧さも含めて本当に優秀だと思います。しかし、日本では忙しさのせいで、その良さを十分に発揮できない環境になってしまっている部分もあると思います。なんか悔しいですよね。

そういったさまざまな気付きが得られたのも、留学を通して得られた大きな経験だったと思います。

実際に働いて感じた“英語”との向き合い方

仕事をする上で英語が話せることはもちろん大事ですが、実際に働いてみると、現地の人たちは日本人が思っている以上に言葉の壁を気にしていないな、と感じました。

英語はあくまでコミュニケーションのツール。完璧に話すことよりも、どれだけ相手の意図を汲み取ろうとするか、ちゃんとコミュニケーションを取ろうとするかが、アシスタントナースとして働く上では大切だと感じました。

僕自身の英語力は、訪問介護の現場でかなり伸びたと感じています。ある利用者さんが、発音や文法をその都度直してくれたり、自然なフレーズを教えてくれたりしていました。指摘されるたびにイラッとすることもありましたが(笑)、それが良い刺激になり、当初の目標だった「仕事を通して実践的な英語力を身につける」ということを、多少なりとも実現できたのではないかと思っています。

これから留学に行かれる方は、完璧な英語を目指すよりも、まず「ちゃんとコミュニケーションをとる」という気持ちを大切にすることをおすすめします!その方が結果的に英語力の向上にもつながると思います。

プライベートの過ごし方

シドニー滞在中は、日本で続けていた剣道を楽しむこともありましたが、基本的には留学中ずっと勉強に励んでいました。

NCLEX・OSCE・OETの合格に向けて自分でタスクを設定していて、やらないと落ち着かないタイプなので、空いている時間はほとんど勉強に使っていました。

その結果、NCLEXとOSCEは無事に合格することができました!英語試験は最終的にPTEへ切り替えたのですが、あと一歩届かず…。今後も引き続き勉強を続けていきたいと思っています。

勉強や仕事がひと段落してからは、メルボルン市内を観光したり、ウルルへ行ったりもしました。

9.今後の目標と留学を考えている方へのメッセージ

今後の目標は、引き続き国境なき医師団を目指しているので、30歳くらいまでに募集要件を満たせればと考えています。そのため、帰国後は救急かICUで臨床経験を積みながら、英語の勉強を続け、フランス語も少しずつ学べたらと思っています。行きたい大学病院の目処も立っているので、そこに挑戦したいです。

また、英語力の基準をクリアすればオーストラリアの看護協会への登録が可能なため、看護師資格の取得も視野に入れています。現時点でオーストラリアで看護師として働く予定はありませんが、海外の看護師資格を持つことで、今後のキャリアの選択肢が広がればいいなと考えています。

留学をするか悩んでいる方へのメッセージ


迷っている時点で、何か行きたい理由があるのだと思うので、個人的には行った方がいいと思います。

自分自身、留学で人生が劇的に変わったとは思っていませんが、実際に海外に出てみることで、日本から見ている世界の広さとは違うなと感じました。

また、将来の選択肢は確実に増えると思います。最初は英語ができなくても、生活や仕事を通して海外で過ごせるようになるし、「海外で働いた経験がある」という事実自体が、自信や行動の幅につながります。

留学は後回しにすると、ワーホリなど年齢制限でできなくなる可能性もあります。看護師の経験や勉強はいつでも取り戻せるので、一度海外に出てみて、
もし違うと思えば帰ってくる
、くらいの気持ちでもいいと思います。その経験自体は必ず残ると思います。

看護師は一般的な会社員と比べても再就職しやすいので、その点もあまり心配しすぎなくて大丈夫だと思います。

9.さいごに

体験談を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。Kaichiさんのアシスタントナース有給インターンシップ体験談はいかがでしたでしょうか。

Kaichiさんが参加したアシスタントナース有給インターンシップは、オーストラリアのワーキングホリデー制度を利用した看護師限定の留学プログラムです。勉強も仕事も旅行も、自由にアレンジできるからこそ、皆さん次第でどんな経験にも挑戦いただけます。

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