海外大学編入を経て、看護師資格取得達成!国際結婚も!

お名前繁 嘉代子 さん
留学期間2011年〜滞在都市シドニー/オーストラリア

日本で専門学校を卒業後、5年の臨床経験を経て、2011年、海外看護有給インターン留学にて渡豪。シドニーでアシスタントナースとして働きながら2年間を過ごし、2014年にウーロンゴン大学に編入。2015年12月に卒業し、オーストラリアの看護師資格を取得されました。素敵な旦那様とも出会い、国際結婚。現在はオーストラリアで正看護師として働きながら新たな目標に向け充実した毎日を過ごされています。

1 卒業間近!オーストラリアでの大学生活を振り返ってみた。


オーストラリアでの留学生活も早4年目。後半2年間の大学生活もあと2日(試験1日と実技テスト1日)で遂に終了!という残り僅かになったいま、あらためて大学生活を振り返ってみました。
これからオーストラリアでの大学進学・編入を経て、看護師資格取得を目指される方にとって、具体的な大学生活のイメージにつながれば嬉しいです。

カリキュラムの特徴

日本での専門学生時代は取り敢えず「暗記!」「暗記!」「暗記!」
授業もドクターがきて、理解に苦しむ授業を2時間受けて何度となく睡魔に襲われたことを覚えています(私だけかもしれませんが…(笑))。しかし、オーストラリアの大学の授業は日本で受けた授業とは一味違っていました。暗記系の授業が圧倒的に少ないのです。

先生方曰く「覚えなければならないこと、勉強しなければならないことは山のようにあってそれすべてを教えてあげる事はできない。だからここでは勉強の仕方、知識の深め方を教えます。」

これには、「なるほど……」と感心。

ある研究によると医療技術の進歩に伴って私たちが大学で学び身に付けた知識や技術は2~3年で駄目になるともいわれています。つまり、常に知識の更新をし続けなければならないということです。しかし、どの情報が正しいのか、どの研究発表の信用性が高いのかなどは誰も教えてくれません。だからこそ、自分で正しい情報や知識を取り込めるようなスキルをもっていなければいけません。特に最終学年でのカリキュラムにはそういったスキルに関する科目が多かったように感じます。

授業の特徴

とにかくグループワーク、ケーススタディなど、インタラクティブな授業が多かったように思います。
症例をもとにしたケーススタディはもちろんのこと、他にもさまざまなタイプのケーススタディをしました。

例えば、
医療ミスを起こした事例を元に何が原因だったのか?
当事者(医療ミスを起こした医療従事者)はどうするべきだったのか?
第三者(チーム内のスタッフ)はどうするべきだったのか?
事後対応についてはどうするべきか? など話し合います。

日本では、実際に正看護師として働き出してから何度か病棟カンファレンスで行いましたが学生のころに行った記憶はありません。

また、別のケーススタディでは、
あなたは新人で、プリセプターや他の看護師たちとの人間関係に悩んでいて本人ができる改善策は何か?
同僚としてできることは何か? など話し合いました。
こういったスキルは現場に出てから本当に役に立ちます。それを大学で学べるなんて、「何てありがたい!!」と驚きました。

アサイメント(宿題・課題)


アサイメントの内容も多岐にわたりました。
エッセイのなかでも、私はリサーチスタディ(看護研究)に最も苦戦しました。リサーチとは、まず、あるトピックに関して自分で仮説を立てます。そして関連する研究文献をいくつか選んでそれを分析して自分の仮説を立証するというものです。リサーチでは意味不明な専門用語がたくさんでてくるうえに、苦手な「数字」がやたらでてきます。
もはや一人ではすべてをこなすことは困難で、その道のエキスパートである友達にひとつずつ説明してもらって頑張りました。さらに!!アサイメントはエッセイだけではありません。プレゼンテーションは勿論ですが、デジタルアクティビティーというものもありました。なんと、ビデオを作製する必要がありました!!

苦手です!!

結局私は自分の声を録音してそれに合わせたスライドショーというシンプルなのも出で提出しましたが、中にはまるでアニメクリエイターか映画監督かのような作品を作っているような生徒もいました。多彩な同級生たちの素晴らしさを感じた瞬間でした。

2 大学在学中に感じたオーストラリアと日本での実習の違い

オーストラリアで正看護師になるために必要な実習時間はカリキュラム上で800時間と決まっています。したがって、大学就学中のうち、約5ヶ月を実習時間に費やします。日本の実習は約1年なので、日本と比べると半分ぐらいで終わるイメージです。実習内容も様々で、私は急性期、慢性期、老年看護、精神看護、訪問看護を経て、最後にICUで実習しました。
オーストラリアでの実習経験を重ねたことで、オーストラリアと日本との実習の制度や、やり方の違いを目の当たりにしました。ここでは特に私が感じた「違い」を紹介したいと思います。

厳しい上下関係がない


日本で学生だった頃、とにかく、先輩が怖くて、実習中に何か質問したいときや、依頼をしなければならないときなど、本当に緊張しました。自分が看護師になってその多忙さを、身をもって経験してからは、学生に対し、いつも優しくできないことを理解できるようになったものの、学生の頃はそんな事情は知るよしもありませんでした。
皆さんにとっても学生の頃は「先輩ナースと話す=緊張する」が常だったのではないでしょうか?

対してオーストラリアではお国柄なのか「分からないことは何でも聞いて」「○○って分かる?」など、教えることが大好きな人がとても多いように感じます。したがって、たとえ、初歩的な事を聞いたとしても、ほとんどの人が快く教えてくれます。分からないことを分からないと伝えることが「当たり前」な環境なため、自分次第でどんどん臨床に応じた知識を深めることができます。また、休憩室やカフェテリアも共有なため、休憩を一緒にとってランチしたりおしゃべりしたり、とにかく全般的にフレンドリーな環境に恵まれています。

なにごとも経験

私が学生の頃の実習は「日々の看護計画表」「看護展開」など、とにかく記録物の提出に追われていました。一方、オーストラリアの実習は、大学への提出用の記録物は圧倒的に少ないですが、かわりに実際の記録をカルテに書きます。また、日本の実習ではバイタルチェックと清拭以外、ほぼ見学だったような気がします(学校や大学によって少し違うかもしれません)。

オーストラリアでのICUの実習では、筋注・皮下注、CVPテスト、抗生剤のミキシング、CVのライン交換、点滴ポンプの設定、術前のECG検査、吸痰、簡易血液検査、申し送りなど全て看護師の監督下で学生が行うことができます。事前に注意事項の確認や患者さんにどう説明するかの予行演習し、アドバイスをくれたりします。実施後も「これ参考になると思うよ」と、さまざまな資料をくれたりします。また看護師のレベルも様々で、知識経験の豊富な方とペアを組んだ日はその日1日だけで1週間分の経験と勉強ができたと感じるくらい充実した時間を過ごすこともあります。
先日も「血胸と気胸の見分け方は?」や「C-PAPの設定のPpeak, PEEP, VT, MV, f-spn, P-suppって何か分かる?」と質問されて、情けないことに半分くらいしか答えられませんでした。しかし、私のペアの方は、その後、とても丁寧に分かりやすく説明してくれました。私はいつもそんな人とペアを組むようにしています。

実習中のヘッドハンティング

とある日の実習中、先輩ナースから突然「かよこ、Vickyが呼んでるからoffice行って」と言われ「Vickyって誰?」と聞くと「なに言ってるの!?うちの師長よ!」と…… 「えぇっ!!!!!!!私か何した?!何か患者さんからクレーム!?」とドキドキしながらオフィスに向かいました。

オフィスに向かうと「うちの看護師から評判聞いて一度話してみたいと思ってたの。コーヒーどう??」と……。
その後、1時間くらい私のこれまでの経緯についての話をしました。

結果、「卒業後はうちで働かない??」とお誘いを頂きました。

私の友人でもヘッドハンティング的な経緯で病院に就職したケースも多く、多人種・多文化の国オーストラリアでは能力重視の傾向が強いのではないかと思います。自己アピール力の弱い日本人には少しデメリットになりそうな気もしますが、日本の看護レベルは正直に言ってとっても質が高いので、今まで日本でしていたような看護をしていれば必ず誰かの目に留まります。

3 採血するためには「資格」が必要!?

日本で働いていたときは毎朝の採血件数に一喜一憂していたことを覚えています。日本とオーストラリアとの業務内容の大きな違いの一つとして、必ず挙がることといえば、「オーストラリアでは看護師は採血をしない」ということです。
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、オーストラリアでは業務が完全分業制になっています。具体的な例を挙げるならば、AIN(アシスタントナース)は清拭・バイタルサインのチェック・ベッドメイキングをして、Ward Man(力持ちの男性)は患者さんを検査に連れて行ったり、体位変換を手伝ってくれたりします。そして、採血や検体採取は「病理検査アシスタント」の役割となり、各病棟を徘徊して行います。逆に言えば、たとえ採血がしたくても採血のCertificate(資格)がなければ採血はできません。たとえば、夜勤中で医師が採血のオーダーを出すと、病理検査アシスタントに連絡して来てもらう(いつ来るか分からない…)か、採血のできる資格を保持した人をみつけてお願いしなければなりません。

「採血ができなければ看護師ではない!!(持論)」ということで、大学の冬休みを利用して、その採血の資格 (Certificate III in Pathology)を取りに行きました。今回はそのときの様子を紹介したいと思います。

事前確認を怠らないように!

Certificate III in Pathologyのコースは通常3ヶ月ほどかかります。学生または看護師の場合は1週間(5日間)のコースで終了します。私が申し込んだときはコースの空きがほとんどなく、4日後に始まるコースか次は夏休み中のコースになると言われました。ということで、4日後のコースに申し込んだのですが、電話対応してくれた方に「前日までにe-learningの修了証をメールで送ってね。」と言われて「何をいっているんだ???」となりました。
実はコース開始に必須のe-learning (online course)があってすべて終了するのに通常2週間ほどかかるそうです。私はその存在を知らず、大慌てですぐに取り掛かりましたが、知らない医療英語が多々あり、なかなか苦戦しました。静脈・動脈の名前から、医療器材の名前、内服薬の名前からとにかく辞書やインターネットを頼りに、なんとか無事前日までに終わりました。

学習する内容は様々

Certificate III in Pathologyコース開始当日、生徒数は10人程度と小グループで、同じ大学から来ている学生も何人かいて、すぐにみんな仲良くなりました。コースの内容としてはまず「手洗い方法」から始まりrequest form(採血オーダー伝票)の読み方、記入方法、採血スピッツ・検体容器の違いを勉強し、すべての項目ごとに個別で口頭テスト(トレーナーと1対1)のミニテストを受けます。続いて、ECG、Blood culture、 検便・検尿、Glucose tolerance test などの手技や注意事項のLecture(講義)のあとまたミニテスト。3日目は緊急時の対応方法というお題で心肺蘇生法やAEDの使い方のレクチャーから始まり、これはグループに分かれてのテストでした。続いて喘息発作・熱中症・アナフィラキシーショックなどの対応方法などのレクチャーを受けました。在宅訪問などを想定しているため、これらの知識も必要だということでした。

興味深いケーススタディ

4日目に受けた「ペットの居る家への訪問」や「家庭内暴力の疑いのある在宅訪問時の注意」などはとても興味深かったことを覚えています。このようなケースの場合は、まず何より、スタッフ自身の安全確保が第一になります。犬など飼っている場合は、あらかじめ、別の部屋に動物を移しておいてもらいます。以前、在宅での採血中、主人が傷つけられていると勘違いしたのか犬がスタッフに飛びついて針刺し事故が起きたそうです。また、別のケースでは採血中に飼っていた鳥が突然飛んできて手元が狂い採血をやり直すことになり患者さんは痛い思いを2度しなければならなかったそうです。また、今まさに夫婦喧嘩中の在宅訪問も注意が必要です。スタッフ自身の安全が保障されない場合、在宅訪問をスタッフの判断でキャンセルできるそうです。もちろん、場合によっては警察に連絡して安全確認してもらったりもするそうです。

いきなり総合病院にいけない??

日本とオーストラリアとの医療システムの違いのひとつにGP (General Practitioner)の存在があります。ご存知の方も多いと思いますがここオーストラリアでは紹介状なしで総合病院にかかることはほとんどありません。
病気やケガで病院に通う際、まずGP(開業医・ホーム ドクター)に診察してもらい必要に応じて紹介状を書いてもらい始めて総合病院にかかるという仕組みです。GPで採血オーダーを出された場合、患者さんはそのオーダー伝票を持って最寄の採血センターに行くか、自宅にスタッフに来てもらうようになります。病院などの設備が整った環境以外での医療行為なので緊急時の対応方法の知識が必要となるわけです。

そんなこんなで最終日の採血の実技試験(ペアを組んで実際の採血)後、無事コース修了。採血センターでの1日実習を終え、晴れて採決の資格(Certificate III in Pathology)をいただくことができました。

日本のように看護師だからといって、当然のごとく採血や尿道カテーテル留置ができるのではなく、それぞれの手技別にコースを受け、資格を取得する必要があり、これは患者さんへの安全なケアの提供のためには必要なステップなのだと感じました。この他にもオーストラリアでは、資格をとってからも、経験年数ごとに自分の興味ある分野の知識を深めてNursing Specialistになることもできます。Nursing Specialist になると簡単な薬の処方ができたり、医療スタッフ(看護師や研修医)への指導やアドバイスなどの業務もこなすことができたりするようになります。このように様々なチャンスやステップアップの機会があるオーストラリアで、これからも、自分なりの看護を極めて行きたいと思います!!

最後に

初めての実習では、日本での学生時代の記憶とのあまりのギャップに戸惑い、「これって本当に実習?」「こんな実習で何か学べるのだろうか?」と疑問を持ったりもしましたが、気持ちを切り替えて「今日は○○を勉強しよう」「今週中に○○が出来るようになろう」など目的を持ったり、疑問に思ったことを積極的に聞いたり調べるようにしました。
気持ちを切り替えてからは、「単なる実習」ではなく、「本当に学びの多い充実した実習」として大切な時間を過ごせるようになりました。切り替えって大事ですね!

英語力、ほぼ0でオーストラリアに来て、まさか本当に看護師になろうとは思ってもみませんでした。しかし夢は叶うものであり、叶えるものだと思います。オーストラリアに来てから知り合った外国人の友人の中にも看護師から医師になった人や、物理学者から看護師になった人、教師から看護師になった人など本当に様々です。人それぞれに目標や夢を持ってそれを実現できるのがここオーストラリアの何よりの魅力だと思います。

4 大学卒業、そしてオーストラリアの看護師資格取得


そして、ついに、無事、免許登録が完了しました。
しかし、大学を無事卒業し、「一安心!!」と思いきや、その後の免許申請にもなかなかてこずりました……。

まず、日本の厚生労働省に看護師免許の英文訳を直接AHPRA(オーストラリアの正看護師協会)に送ってもらわないといけないのですが、ホームページで申請方法が見つからず国際電話するはめになりました。

申請用紙に記入して返信封筒を同封して厚生労働省に送るのですが、私は日本にいないため、もはや封筒すら買えません。

結局、母に郵便局に行ってもらい、海外速達用の封筒を購入してもらい、私がメールで送った英語バージョンのAHPRAの住所を書いてもらい、申し込み用紙と一緒に送ってもらいました。英語の苦手な母にはきっと一苦労だった事でしょう。感謝です。

私の方はというと、免許申請用の申し込み用紙を記入して必要書類のコピーを揃えてAHPRA(Australia Health Practitioner Regulation Agency)のオフィスに直接提出に出向きました。そこで、さらにもう一苦労です。

これは私の確認不足でもあるのですが、Certified copy(認証コピー)も併せて提出しなければならなかったのです。Certified copy(認証コピー)というのは「原本をコピーした」というお墨付きのあるコピーのことで、JP (Justice of the Peace))や、ある特定の職種の人のみがお墨付きを与えることができます。すぐにJPのもとへ行きCertified copyの証明になる判子をすべての書類に押してもらい再度オフィスへ。なんとか、その日のうちに手続きを終えることができました。

これで一件落着かと思いきや、翌日にメールが……

提出したCertified copy の内、数枚にインコレクト=不備があると再度提出を求められました。

同じように提出したコピーなのにも関わらず、うち数枚のみがインコレクトになるのだろう?と不思議の思いオフィスに電話しました。

「きちんとJPで認証してもらったものだから、インコレクトのはずがないのでもう一度チェックして下さい」

AHPRA 「再提出の依頼があったのであれば、もう一度提出してください」

「でも具体的にどこが間違いだったのか教えてくれないとまた同じ間違いをしてしまうかもしれないし……」

AHPRA 「再提出お願いします。今度はJPがきちんとチェックした事を確認してください」

「(なんで、‘私が’JPがきちんとした仕事をしたかどうかチェックするの!?どこをどうチェックしたらいいのか知らないし… (心の声)) 私が提出した書類もう一度チェックしてもらえませんか?」

AHPRA 「…再度提出お願いします。」

「(あきらめ) はい、分かりました。じゃあ今回は再度提出しますが、これでまた再提出になるようなことになれば、そのときは具体的に何が間違いだったのか教えてください」

おそらく無数にある書類の中から私の書類を見つけ出し、再度確認するのが面倒だったんだろうと思います。
ただ、あれだけ大きな組織ならば、そこはシステム化されていないのか??
きっとめんどくさかったんだろう……(怒)
と、悶々としながら再度JPに行き、しぶしぶ書類を再度提出しました。

その後、一週間程度で登録完了のメールが届きました。
結局何が間違いだったのか分からず仕舞いです(苦笑)。
しかし、これで無事、オーストラリアの看護師になれたので、めでたしめでたし!
今はオーストラリアでもまた働けることにとってもワクワクしています。

一難去ってまた一難。今後の永住権申請も、また就職活動もきっとこんな感じで進んでいくことでしょう。でも、ひとまず3か月間のヨーロッパ旅行を心置きなく楽しんでいっぱい充電してきます。就職活動はその後!ということで!!!

大学での2年間はとても密度の濃い充実した2年間でした。新たな経験、素晴らしい人達との出会いでまたひとまわり大きく成長できたようなきがします。「海外で看護師になりたいなぁ」という夢を持ってはいるがなかなか踏み出せないでいる皆さん!!その1歩ぜひ踏み出してみて下さい。きっと違った人生になります。私も、英語力ほぼ0から始まってはや4年、語学学校、シェアハウス、ファーム生活、アシスタントナースなどの経験を経てここまで来ました。「海外で看護師」なんてとっても高いハードルの様に感じると思いますが日々のステップアップで実現可能です。

5 仕事だけじゃない!プライベートも充実!

イタリア人彼氏と日本に帰って気づいた日本と海外の違い5選


今回1か月ほど日本に帰国しました。そのうち2週間は彼氏(イタリア人)と一緒に日本で過ごしました。大阪・京都・名古屋・静岡・東京・広島を旅行しその中で私や彼氏が感じた日本と海外との違いを少し紹介したいと思います。

日本人はしゃべりすぎ?!

レジで支払い中「袋はご入用でしょうか?」「暖かいものと冷たいものは別々の袋にいれますか?」「以上でよろしいでしょうか?」「〇〇円のお返しになります。」などなど挨拶のほかに確認事項が多くあります。海外では「Hi、How are you?」で始まり「Thank you」で終わる間の確認事項はほとんどありません。私の彼氏は「日本人はシャイなはずなのに店員さんはよくしゃべるんだね。」と感心していました。私はそれに慣れていたのでなんの違和感もありませんでしたが彼にとってはとても新鮮だったようです。

とても便利!!

まずはコンビニのレベルが高い!!品揃えが素晴らしい!!事です。急に必要なものがあってもコンビニに行けばすぐに手に入る便利さはオーストラリアではなかなかありません。
もう一つはファミレスの多さです。ファミレスでは色々な種類の食事を楽しむことが出来ますがオーストラリアのレストランは専門料理店(日本料理、中華、イタリアン、フレンチ、インドなどなど)がほとんどでファミレスのようなものはまずありません。なので、ファミレスについて彼氏に説明したときは「じゃあファミレスにはきっとシェフがたくさんいるんだね。」と言っていました(笑)。またレストランに行くと店頭には必ずメニューの見本があります。これがあると日本語が読めなくてもどんなものがあるのか分かりやすい!!そしてとても精密にできていて本物そっくり!!彼氏も「一体どうやって作っているんだ?!」と驚いていました。

町がきれいで安全

私の彼氏も旅先で出会った外国人も「日本は街中でゴミ箱がなかなか見つからないのにどうしてこんなにきれいなんだ?!駅のトイレも本当にきれいだし一体何人掃除する人がいるんだ?!」と驚いていました。また、日本の治安の良さは世界でもトップレベルではないでしょうか?最近、色々な事件が起きているとはいえ他国に比べれば安全でこれも日本の誇るべき点でこれからも守っていきたいところです。

外国人観光客に対して

以前に比べて英語の案内が増えたり、ホテルなど外国人客と接する機会の多いところでは英語の話せる人もいましたが外国人にとって日本での旅はまだまだ難しいものです。街中で道に迷ったときや困ったときに声をかけてくれたのは意外にもお年寄りや外国人(日本に長期滞在しているであろう方々)でした。お年寄りは片言の英語で一生懸命説明してくれたし、店員さんでも気さくに声をかけてくれたのは若い人より年配の方でした。若い人のほうが絶対に英語は話せるはずなのに恥ずかしさや間違ってしまったらどうしようという不安からなのか、気にはなっているようでもなかなか声をかけてくれる人はいませんでした。今度、街中で困っていそうな外国の方を見かけたらちょっと勇気を出してぜひ声をかけてみてください。困っているときや不安な時にはその心づかいが本当に有り難いものです。

番外編

彼氏は自転車(ママチャリ)が歩道を走っていることにとっても驚いていました。歩道をオーストラリアではママチャリはほとんどなく、たいていはロードバイクです。ロードバイクは車道を走らなければならないので歩行者と自転車がスペースを共有していることに驚いて、私たちが歩いている横をママチャリがそこそこのスピードで通り過ぎるたびに「こんな状態で何で事故が起きないんだ?!」と不思議がっていました。ほかにも電線が多いことに驚いて「感電したらどうするんだ?!」と(本気で)言っていました。

6 新婚旅行?卒業旅行?キャンピングカー、ヨーロッパ1周の旅


日本ではあまり見かけることのないキャンピングカー、ところがヨーロッパでは本当によく見かけます。実は、キャンピングカーでの旅は私の「BUKET LIST (バケット・リスト)死ぬまでにしたいことリスト」に入っていました。それは今回無事に叶ったというわけです!!

今回私たちはヨーロッパ8か国、14都市をキャンピングカーで28日かけて周りました。移動距離はなんと5800km、運転時間93時間、1日歩行距離は平均約11kmという中々ハードな旅でしたが本当に楽しかった…死ぬまでに出来て本当によかった…涙

というわけで今回はキャンピングカーの旅ってどんな感じ?を紹介したいと思います。

断然安い!


旅行となるとホテル代や外食代などお金がかかります。観光地にもよりますがスタンダードな部屋に大人2人でおよそ170-250ユーロ(19000-26000円)/1泊+外食代100-150ユーロ(11000-17000円)/日=合計270-400ユーロ/日に合わせて交通費やお土産代がかかります。そしていざホテルに行ってみると古かったりきれいに掃除されてなかったり食事が美味しくなかったりと残念なこともあります。比べて、キャンピングカーの旅は車レンタル代80ユーロ(8900円)+カソリン台19ユーロ(2100円)/日+食費(外食数回を含む)36ユーロ(4000円)/日=合計135ユーロ/日。その差約140-260ユーロ!断然得です。そしてキャンピングカーはあらかじめ実物を見て決めるし基本的に自炊なので「払ったお金のわりにたいしたことなかったな。」という残念感もありませんでした。

自由に予定変更!


料理・洗濯やタンクへの給水・排水などの雑用をしなければならなかったり、少し手間はありますがキャンピングカーの魅力は何といってもその自由さではないでしょうか。運転中に気になる場所があればフラッと立ち寄ることが出来るし、予定していた観光が早めに終わったりその観光地があま好きでなければ次の目的に向かって早めに出発できます。そうすると好きな観光地に少し長めに滞在出来たりもします。ツアーに参加したり個人でホテルを予約しての旅行だとそうはいきませんよね。例えば、私たちは当初ベルギーにあるブリュッセル観光は連続テロ事件後ということで予定に入れていませんでした。しかし、移動経路の途中にあり「どうせなら、、、」ということで急遽数時間だけですが観光をすることにしました。案の定、警察や軍隊の警備は厳重で観光客はまばらでしたがしっかり楽しむことが出来ました。

いろんな人との素敵な出会い!

キャンピングパークでの人との出会いも魅力の1つです。スイスのキャンピングパークでおしゃべりしていたとき通りすがりのおばあちゃんが突然「あなたたちオーストラリアから来たの?」と話しかけてきました。実はそのおばあちゃんもシドニー出身で私たちの英語がオーストラリアアクセントだった事に気づいて思わず声をかけたそうです。また別のキャンピングパークで出会ったカップルは私たちと同じようにキャンピングカーでヨーロッパ旅行しており「ここがおすすめ。」や「ここではこれが美味しい!」など情報交換で盛り上がりました。キャンピングパークの設備のとても充実して、簡易キッチン、シャワールームやコインランドリーが併設されていたり、プールやレストラン付きの所もありました。またWi-Fiが使えたので観光地の情報収集や目的地へのルート検索も簡単にできました。

最後に


今回の旅行は私にとってとっても貴重な経験になりました。そして改めて実感したのは英語が世界の共通語であることです。道に迷ったとき、買い物のときなど英語で話しかけるとほとんどの人が英語が話せる、話せないに関わらずコミュニケーションを取ろうとかんばってくれます。そして英語が話せる人の多さにも驚きました。次回から数回に分けて私たちが訪れた観光地について紹介したいと思うのでお楽しみに!

7イタリア語を学ぶ新婚生活


こんにちは。ご存知の方もいると思いますが6月にイタリア人のパートナーと結婚し新婚生活ただいま4か月。ただ今、来年に予定しているイタリア旅行に向けて勉強を始めました。そこで私が実践している勉強方法を紹介しようと思います。今回スピーキングにポイントをしぼりました。英語の勉強方法に悩んでいる人英語力は伸びなくて悩んている人ぜひ参考にしてください。

ラジオをひたすら聞く。

とにかくまずは耳を慣らすことです。ほぼ意味が分からなくてもとにかく聞き続ける事です。友達を待っている時、移動中など私は毎日イタリアのラジオを聞いています。そして聞き取れる部分は声に出して真似をしてみます。ただしこれは公共の場ですると変な人だと思われるので一人の時もしくは周りにばれないようにしてください。

ネイティブのしゃべり方の真似をする。

口の動きをよく観察してください。言葉は口から出てくるものなので口の動きはとっても重要です。そしてこれも真似をして練習です。ただしこれも相手によっては嫌な気分にさせてしまうかもしてないので早く親しくなるあらかじめ断りを入れておくことをおすすめします。私は旦那さんのママ、パパには初めのうちにあらかじめ断りを入れておきました。

Siriと喋る。

Phoneをお持ちの方はぜひSiriと会話をしてみてください。発音が悪かったり文法があまりにも意味不明だった場合は何度も聞き返されます(笑)。Siriと会話が出来るようになれば一先ずスピーキングに自信を持って大丈夫だと思います。この方法だと人と話すのが恥ずかしいと思う人でも挑戦できると思います。もう一つは電話で話すことです。電話は耳から入る情報がすべてなので無意識のうちに自然と発音を気にするようになります。最初は中々勇気がいるかもしれませんがぜひ挑戦してみて下さい。

新しい言語を習得するのはとっても難しいもので特に最初数か月は特に手ごたえもなくモチベーションを維持するのも中々難しいと思います。私もイタリア語の勉強を始めて最初のうちは中々手ごたえを感じませんでしたが、この方法を続けて今では何となく言っていることも理解でき何となく自分の思っている事を伝える事が出来るようになりました。「継続は力なり」。皆さんもぜひこの方法を続けてみてください。ある日ふと「たのしく喋れてる」と感じるようになります。